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TAAAの活動日誌 2002-2009年

2006年8月26日

「TAAA南アフリカ活動報告会」の報告 アフリカ日本協議会・近藤徹子さん

6月26日(月)に行われた 「TAAA南アフリカ・ダーバン駐在員/平林薫さんを囲む会~南ア映画に見る南アフリカの今~」のご報告です。


TAAA(アジア・アフリカと共に歩む会)の現地駐在員として、南アフリカのダーバンで活動をしている平林薫さんにお話いただきました。 参加者は19人(AJF・TAAA会員6名 非会員13名)で、丸幸ビル2階の共同会議室で行いました。 参加者には、社会人の方も多く、皆さん熱心に耳を傾けられていました。


お話の内容ですが、今年のアカデミー賞外国語映画賞に輝いた「TSOTSI/ツォツィ」 と昨年のアカデミー外国語賞にノミネートされた「YESTERDAY」の紹介から始まり、平林さんの現地での体験やタウンシップの現実や人々が置かれている状況などを、ご自身が撮影された写真を交えながらお話されました。 実際に南アフリカで購入されたDVDを持ってきていただき、紹介していただきました。(日本未公開・DVD未発売/TSOTSIは、来年日本公開予定)


アンケートから学んだことや講師に対するメッセージが寄せられましたので、 一部を紹介します。


・ANC(アフリカ民族会議)政権が、どんな政策をとっているのか興味を持った。 (40代女性)
・表向きには人種差別は無くなったように見えても、実際には新たな格差を生んでいるということや、力を持つ者と持たない者との格差があると感じました。 (20代女性)
・南アフリカの雇用問題の深刻さを痛感しました。(20代女性)
・国として経済発展をしても、国民一人一人が恩恵を受けられるものではないと
いうことがよく分かった。南アフリカの貧富の格差が良く分かった。(40代女性) ・現地に根付いて活動されていて、「南アフリカにこれからも一生住み続けたい」
という言葉に心を打たれました。(30代男性)
・TSOTSIという映画の紹介を受けて、この映画の中に描かれている状況が、程度の差はあれ、南アフリカだけではなく、多くの発展途上国の都市で起きているんだろうなと感じました。農村での状況はもっとひどいのではないかと思いました。 この悪循環をとめていかなければと強く思いました。(10代女性)
・南アフリカのことが良く分かりました。社会構造や歴史についてもっと学びたいと思いました。最後の雇用問題に関しては非常に興味深いと思いました。(30代女性)


個人的にはアンケートからも分かりますが、南アフリカでの格差の増大、特に最近では黒人の中でも富裕層と貧困層ができており、黒人内部での格差が広がっているという話や、どうにか高校を卒業しても、驚くほど仕事がないという現実を強調されていた点が心に残りました。


特に雇用問題は非常に深刻で、犯罪は勿論やってはいけないことだが、そういう状況に追い込まれてしまう若者の気持ちや、生きていくために仕方なく犯罪の世界に追い込まれていく環境なども分かりやすく説明しておられました。4年後のワールドカップ開催についても、インフラ整備や治安の問題はどうするのか?本当に開催できるのか?というネガティブな意見のほうが大きいが、そうはいってもアフリカの人はお祭り好きなので、本当はみんな楽しみにしているのでは、とのことでした。


今後も、この企画のように現地でプロジェクトを実施している他団体と連携して、講演会などが開催できればと思います。


アフリカ日本協議会 近藤

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