IZINDABA 第5号 2003年5月27日
1. 南アフリカ対イングランド、ダーバンで歴史的決戦
5月22日、南アフリカナショナルサッカーチーム、バファナ・バファナとイングランドチームによる試合がダーバンで行なわれました。この親善試合は2010年のワールドカップを南アフリカに誘致するためのプロモーションの一環で、イングランドは南アフリカをサポートすると表明しています。2010年のワールドカップは初のアフリカ大陸での開催がほぼ決定しており、すでにナイジェリア、アルジェリア、モロッコなども候補に名乗りをあげています。試合の結果は1-2でイングランドの勝利となりましたが、スピード感のある、とてもエキサイティングな試合でした。前評判では南アチームの大敗と言われていたのですが、イングランドのコーチも、"南アチームは我々と同等に戦った。勝敗よりも、とにかくすばらしい試合ができた。南アフリカは十分ワールドカップを招聘できる力がある"と評価していました。警備は厳重で何ら問題もなく、進行もスムーズ、また観衆のマナーも良かったようです。注目のイングランドキャプテンのベッカムは、アフリカということで髪を三つ編みにして、相変わらず髪型にはこだわりを見せていました。もちろんファッションばかりでなく、 きちんと仕事もしていましたが。そしてネルソン・マンデラ氏との感動の対面-これは彼が南アでの試合に参加する一番の条件に挙げられていたそうです。こちらでも彼の人気は大変なもので、一目その姿を見ようと、人々はあちらこちらで待ち伏せをして大フィーバーでした。私は南アチームを応援しているので、こういう機会に海外でプレーしている選手の姿を見るのが楽しみです。個人的には、昨年のワールドカップでも活躍した、ベニー・マッカーシーとマクベス・シバヤの大ファンです。
2. OAU(アフリカ統一機構)記念日を祝う
5月25日、ジョハネスバーグ競技場において、OAU-現AU(アフリカ連合)記念日を祝う式典が行なわれました。OAUは1963年に設立され、昨年7月よりAUとして新たなスタートを切ったところです。現在AUの議長は、南アフリカのター ボ・ンベキ大統領が務めています。ンベキ大統領はスピーチの中で、"OAUを発足させることにより、大陸の平和と安定、開発への道しるべを築いてくれた先輩リーダー達に敬意を表したい。未だに紛争の種になっているのはTRIBALISM(各民族間の対立) であり、アフリカ人が同じアフリカ人を虐殺することなど、決して許されるものでは ない。フツ人も、ツチ人も、ショナ人もンデベレ人も皆アフリカ人、兄弟ではないか" と訴えています。そして"アフリカ大陸の問題は、できる限り大陸内で力を合わせ解決していこう"と各国に呼びかけました。また、アパルトヘイトを終わらせるためにOAUが果たした役割を評価、その貢献に対し感謝の気持ちを述べました。