ホーム > 活動 > 活動日誌 > 2010-2011年

活動地域のMAP

TAAAの活動日誌 2010-2011年

2011-12-20 南アフリカ

南アの小学校で大根ができました!


ヒバディーンのコミュニティーガーデン
11月は雨が多く、月末には激しい雷雨があったことから、トマトやピーマンなどの収穫にかなりの影響が出ました。バターナッツは昨年より少し早めに植えたので、十分成長していたものは被害をまぬがれ、すでに販売を始めています。

苗床作りの指導
研修会に欠席だったヴリンドレラ小の畑で、ピット・ベッドという苗床作りを指導しているところ。真ん中の穴でたい肥を作り、ポールに絡まるよう“つる状”の作物を植え、周りには葉物を植えます。小さなスペースでも効果的に野菜作りができます。

小学校でダイコン収穫
菜園活動が活発に行われているインプメレロ小にダイコンを育ててもらい、立派な収穫がありました。

(TAAA南ア事務所代表 平林)


2011-12-12 南アフリカ

頼もしいヤングファーマーたち


学校菜園プロジェクト校を対象に“菜園と栄養”についての作文や絵のコンテストを行ったところ、ムタルメ小からたくさんの絵の応募がありました。全員にノートと鉛筆がおくられ、優秀者にはオレンジの木や絵の具セット、本などがおくられました。

作文や絵のコンテストでは入賞できなかったけれど、畑仕事で大活躍した生徒2名にもオレンジの木がおくられました。

右の写真はワイルダー小学校の生徒たちです。担当の先生が“私が生徒から教わっているの”というくらい、生徒たちが積極的に活動しているワイルダー小です。 将来が楽しみなヤングファーマーたちです!

(TAAA南ア事務所代表 平林)


2011-12-05 南アフリカ

劣悪な図書環境


 劣悪な図書環境

支援対象校の学校図書室の現状としては、とりあえず図書室としてのスペースだけでもある学校が20校中6校あります。 うち2校は自助努力で本棚が設置されていますが、写真のように棚はガランとしています。あとの学校はスペースが全くないか、小さな倉庫のような場所しかありません。 教室にコーナーライブラリーを設置している学校もありますが、本はごく僅かです。

特に高校に図書室がない状況下では、生徒が読書をする能力も習慣も身につけることができず、調査や研究をすることもできません。交通費をかけて遠くの町の公共図書館へ行くことは不可能に近い状態です。小学生から読書をすることはもちろん大切ですが、高校生は卒業後に社会に出て活躍するための能力を身につける必要がありますので、早急な図書室の設置が望まれます。

移動図書館車訪問の時、「Wasurerarenai ano hi」というヒロシマの原爆の記録を綴った絵本を借りてくれた生徒がいました。
これからも、彼らの「本を読みたい」「他の世界を知りたい」という声に、出来る限り応えていきたいと思います。


2011-11-25 日本

バファナ・バニャニャ サッカープロジェクトのロゴができました!



10月10日のTAAA報告会で、TAAAとTHAN球プロジェクトの共同プロジェクト「バファナ・バニャニャ サッカープロジェクト」が正式に発足しました。

この度、プロジェクトのロゴが完成しました。ロゴのイメージは、バファナとバニャニャがサッカーを行っている様子です。バファナは、ズール語で「少年」で南アの男子サッカーの愛称です。バニャニャは、ソト語で「少女」で南アの女子サッカーの愛称です。 このロゴをみて、南アフリカで男の子・女の子が仲良くサッカーを行っている姿が早く見たいと思いました。

その為には、サッカーボールの寄付を続けるだけでなく、グランドの整備・育成者の指導など色々な問題が出てくるかと思いますが、「バファナ・バニャニャ サッカープロジェクト」は出来ることから頑張っていきたいと思います。
今後とも応援のほど、どうぞよろしくお願いいたします!

(THAN球プロジェクト代表 TAAA会員 森直之)


2011-11-21 南アフリカ

喜ばれる移動図書館車訪問


 各校で喜ばれる移動図書館車訪問

バスの巡回訪問は各校で大変喜ばれ、生徒も教師も積極的に参加してくれています。教師はバスにあらゆる分野・種類の本が搭載されていることを喜んでいて、本は有効に活用されています。
ほとんどの生徒は、これまで自分で本を選んだ経験がないことから、あれもこれも手に取ってみたいと興奮しています。
低学年の生徒が難しい本を取ったり、高学年の生徒が絵本を選んだり、他の生徒が選んだ本を欲しがったりとバスの周りは大騒ぎに。

生徒たちの本を開いた時のうれしそうな笑顔を見ると、もっともっとたくさんの本に触れさせてあげたいと思います。

(平林)


2011-11-09 日本

習志野市大久保図書館でTAAAの写真展開催中


千葉県習志野市大久保図書館で、TAAAの移動図書館活動の写真展が開催されています。かつて習志野市で運行されていた移動図書館車が、南アフリカへ渡り「イテンバ号」となって大活躍している様子をご覧下さい。

・写真展開催場所:  大久保図書館1階 
・開催期間 :     2011年11月5日(土)から19日(土)
・開館時間 :     午前9時から午後5時(木曜日のみ午後7時まで)


2011-10-13 日本

10月10日TAAA報告会のレポート


TAAAでは、当会の活動内容を広く知って戴くために年に2回、南アフリカ現地代表の平林薫の一時帰国に合わせ報告会を開催しています。今年2回目の報告会が、10月10日(祝・月)、戸塚地域センターに於いて開催されました。当日は、初参加の方4名を含め、20名の皆さまにご参加戴きました。

まず、第一部で、プロジェクトマネージャーの平林薫が、『地域を超えて広がる図書支援活動と菜園活動~ンドウェドウェ地区からウグ郡へのプロジェクト展開について~』と題し、講演を致しました。はじめにJICA協力事業の地域農業推進プロジェクトについて進捗状況の説明があり、支援対象のウグ郡3地域における詳細な報告を写真のスライドショーとともにレポートしてもらいました。次は、4月よりウグ郡で始まった学校図書支援活動の報告です。移動図書館車『きぼう』号が、悪路の中頑張っている姿に励まされながらも、深刻なのは、圧倒的な図書不足でした。さいたまで作業していると、「なんと凄い本の量だ」と感じますが、やはり、現実は厳しいようです。

一部と二部を挟む形で、多摩大学THAN球プロジェクト代表の森直之さんから、自身の南アフリカ視察の体験も交え、プロジェクトの概要並びに今後の展望を語って戴きました。今後、TAAAとの共同プロジェクト「バファナ・バニャニャ サッカープロジェクト」として、より一層頑張っていくと決意表明されました。

第二部では、JETRO・アジア経済研究所研究員 佐藤千鶴子さんより『南アフリカにおけるアフリカ人農業・農村発展の課題~歴史的な困難と今後の展望~』と題する、講演を戴きました。TAAAの地域農業プロジェクトの本質を理解するためには、そもそも農業の根本である、南アフリカの土地政策・問題の歴史的変遷及び課題と、今後の展望について概観しなければなりません。
南アフリカ特有(と言っても決して過言ではない)の土地に関する問題は、その、人種差別の歴史とシンクロして大きくかつ複雑化していきました。佐藤さんは、パワーポイントによるスライドショーをベースに、その歴史的背景と課題を分かりやすく説明されました。

特に、南アフリカに於いては、土地問題と農業問題が別箇に語られるケースが多いので、その是正が必要だ、と強調されていました。また、現在的課題として、農業に対するイメージの改善が必要とも述べられました。特に若者は、農業を『クール』な仕事と見なさず、敬遠する傾向が強い、と指摘されました。

TAAAのプロジェクトに携わった子供たちが、『クール』な仕事として、農業に向き合えるようになれば素晴らしいと思います。

最後に、TAAAもフレンズ団体になっている『動く→動かす』主催のイベント、STAND UP TAKE ACTIONを参加者全員で行いました。これは全世界の貧困を無くすための決意表明として、10月1日~17日までの間、「STAND UP(立ち上がり)」し、その人数を数え写真に撮り、行動の証として記録します。そして、世界のリーダー達に、その「決意」を示し、貧困撲滅の働きかけを“催促”するという企画です。

(鯨井幸一)


2011-10-3 南アフリカ

高校生がリチャードさんの農場で研修


9月16日、ヒバディーン地域・シトコジレ高校の菜園クラブのメンバー15名と教師2名が、農業専門家ヘイグ氏が経営するエナレニ農場を訪問し、研修を受けた。

この地域は公共の交通機関に頼ることができないため、プロジェクトでミニバスを手配した。このプログラムは、学校内の菜園で活動を行っている高校生に野菜作りだけでなく、牧畜などのより広い農業の知識を得る機会を与えることを目的としている。

研修で生徒たちは、有機農法での野菜作りはもちろん、伝統牛や羊の飼育、養鶏、花や伝統トウモロコシの栽培、灌漑用水の確保などについて、見学をしながら説明を受けた。また、実際にパンやフルーツジュース作りも行った。プロジェクト担当のンゴベセ教諭は、“生徒たちにとって、学校やコミュニティー内では得ることのできない貴重な体験となった。農業に興味を持ち、実際に活動を行っている生徒たちなので、将来、農業に従事する人材が出てくることを期待している”と話していた。このプログラムは来期も継続して行う。

(TAAA南ア事務所 平林薫)


2011-10-2 南アフリカ

リチャードさんのエナレニ農場


ウグ郡での学校菜園を訪問する前に、菜園活動の農業専門家であるリチャードさんのエナレニ農場を訪問した。エナレニは、ズールー語で「多様性、豊かな」という意味だ。

リチャードさんとは、1990年半ばから、環境保全型農業に取り組むNGOのネットワークで共に活動してきたのだが、久しぶりに再会することができた。当時彼は、「バリートラスト」というNGOで働いていて、農業研修の優れたトレーナーとして、他団体からも頼りにされていた。そのNGOを退職し、2007年からこの農場で、牛や羊、豚、ヤギ、鶏などの伝統種の飼育と有機野菜・果樹の栽培をしている。

NGO仲間では、「リチャードの農場に行った? すごくいいよ。」という言葉が飛び交っていて、私も農場を訪問する日を楽しみにしていた。今回その念願がかなった。

牛も豚も羊も放し飼いにされ、気持ちよさそう草を食べたり、土を掘ったりしている。伝統種は、それぞれが個性豊かな風貌で、見ていてあきない。鶏も10種類以上が飼われている。

今では希少価値となった伝統種は、この地の気候に適していて丈夫で、質が高いと見直されているが、繁殖や育成に時間がかかる。絶滅寸前の伝統種もあり、そういう家畜を100頭近く、子どもを育てるように手をかけて育てている。


農場での忙しい日々を調整し、毎月4~5日をTAAAの農業専門家としてウグ郡に行っている。技術的なことだけでなく、彼の農業に対する姿勢や思いが、子どもたちや先生にも伝わっているようだ。

リチャードさんが何度も言っていたのが、「ただで物をあげる援助の弊害」だった。「政府もNGOも『チャリティー(Charity)=慈善』的支援が多く、人々が可能性を伸ばすことを阻害し、受身的な生きかたを助長する結果になっている。それが、年を追うごとにひどくなっている。学校菜園を支援するNGOや政府の『プロジェクト』もたくさんあるが、道具や種子の供与+研修のセットで終わっていることが多い」と言う。

アフリカでのさまざまな支援活動で、「可能性を伸ばすことを阻害している」現実は多くあると思う。可能性を伸ばすためには、「しない方がいいこと、してはいけないこと」もあるだろう。支援する側の責任として、常に考えていかなければならないと改めて思った。

(津山直子)


2011-9-29 南アフリカ

高校での学校菜園


TAAAは、ウグ郡で4校の高校(セカンダリー・スクール)でも学校菜園への支援を行っています。

南アでは、8年生から12年生がセカンダリー・スクールと呼ばれているので、日本でいうと中学2から高校3年までになります。

8月に現地を視察して、高校は、小学校よりむずかしさ面があると感じました。 小学校だと、子どもたちが楽しんで農作業をして、我さきにと水くみに行ったり、耕したりする姿がありますが、高校ではなかなかそうはいかないです。

南アの若者たちは、センスにあったかっこいいことを、よく「クール(Cool)!」と表現しますが、農業は「クール」なことにならないようです。

高校では、選択授業で「農業」という科目があり、その教科の実習をかねて、菜園での作業を行うと効果的だと計画していましたが、基本の土作り、畝作りもできていない学校もあります。

その理由の一つは、アパルトヘイト下から続く、「農業」の授業の実態にあるかもしません。アパルトヘイト政策では、黒人は白人大農場で働く「農業労働者」としての農民だったので、農業の授業も、自立的な農民を育成するものではありませんでした。実習もなく、教科書を読むだけです。

そして、民主化後17年たった今でも、農業の授業の変化はあまりなく、実習もないままです。先生も実習を行うトレーニングは受けておらず、農作業の経験がない人がほとんどです。

民主化後、カリキュラムや各教科の内容の見直しがされてきましたが、「農業」は都会の学校にはない科目ですし、その改革に十分目が向けてこられなかったこともあります。

少人数からでも関心のある生徒たちが、「菜園クラブ」を作り、その子たち向けの研修を行っていくことも計画しています。小学校では毎月の研修は先生を対象としていますが、高校生が研修を通して、技術的なことはもちろん、農業を楽しみ、誇りにして仕事をしている大人たちにも出会ってもらいたいと思います。そこから、農業を「クール」であると実感して、自分の人生の可能性の一つと考えてくれればいいなと思います。

(津山直子)


2011-9-13  日本

出荷を待つ348個の段ボール

9月11日は第2日曜日、TAAAの作業日でした。
1年間、寄贈を受け、梱包してきた英語の本、サッカーボールなどの箱が348個になり、1年中で最も多い箱数が積みあがりました。 本は12800冊です。サッカーボールは新旧合わせて、751個です。空気入れも購入して入れました。南アで人気の縄跳び紐も150本入りました。
算数セットは52箱です。

天井近くまで積み上げられた348個の段ボールが、9月20日の出荷を待っています。
20日の朝には、2トントラックが4台で引取りに来ます。商船三井の支援による船で、10月22日に、南アのダーバンに到着します。その後、通関を経て、10月下旬には、ダーバンから車で2時間余りのTAAA南ア事務所に届く予定です。少しずつ荷を開き、平林さんやマイケルたちがそれらを必要とする学校に配布していきます。

本やサッカーボールなどを送って下さった皆さん、ありがとうございました。
この後も引き続き、集めていきますので、よろしくお願いいたします。

この日は午後、8月に南アを訪問した久我さんと浅見さんから写真を見せてもらいながら、報告を聞きました。

(野田)


2011-9-09  南アフリカ

南ア視察訪問記⑫<サッカー編2 女子サッカー>


ダーバンから小学校に向かう車の中で、僕は子供たちに渡すサッカーボールに空気を入れていた。その時、隣りからトントンと音が聞こえてきた。音が聞こえるほうに、目を向けると乗り合いタクシーに乗っている南アフリカのジャージを着ている若者がこっちを向いてボールを頂戴と訴えている!
しかし、車の中だったので手で×をつくって謝りました!! 若者は、冗談に決まってるじゃんって感じで笑顔で手を振って乗り合いタクシーは先を行ってしまいました。
やっぱり、南アフリカの若者もサッカー好きなんだなと思いました。

南アフリカでは、小学生・中学生・高校生とサッカーを行ないました!普段から、僕は、高校サッカーと小学生サッカーを指導しているので比べてみることにしました。

1番印象に残っていたのは、1対1です。
1対1の回数が日本に比べて多いということ、逆に言うとパスの回数が少ないと言うことです。 なので、自陣で勝負を仕掛けてボールが取られて点が入るということは多々ありました。
しかし、南アの子供たちは相手を抜く方法(フェイント)をたくさん持っているのでその足技は華麗にみえます。このことは。南アフリカの代表選手にも言えるのではないかと思いました。

最終日、中学生の女子のサッカーを見ました。団子サッカーにはなっていましたが、スピード、キック力といい日本の女子以上の身体能力を持っていました。後から、この女の子達にとって初めてのサッカーだったと聞いて、すごくびっくりしました。
きっと、20年後はなでしこの強敵になるのではないかと思いました。

僕が訪れた学校は、指導者が少なく身体能力が優れた子供たちが満足にサッカーを出来てないのがもったいないと思いました。

今後も日本からサッカー支援を行ない、1人でも笑顔を増やせていければいいなと思いました。

(森 直之)


2011-9-07  南アフリカ

南ア視察訪問記⑪教育と菜園活動


学校菜園は、給食の食材を提供し、余剰作物を地域住民に売ることで学校や菜園への資金をもたらす。また、今回訪問した学校のほとんどが、貧窮家庭の生徒に作物を持ち帰らせていることが分かった。
学校を拠点として、少しずつだが、地域の食生活に野菜が普及している。

しかし、学校菜園の役割は、収穫物の提供だけではない。菜園を日々の教育に取り入れることも学校で菜園活動をする目的だ。 今回の視察で、いくつかの学校は、自然科学、生活科、絵画、栄養の基礎知識など、日々の授業に菜園をうまく活用しているか、少なくとも、試みていることが分かった。
設備や教材が整っていない地方の学校において、菜園の活用方法は無限大ともいえる。その分、教師達の応用力が試される。

ムタルメ小学校の菜園担当者、クマロ先生は、菜園を教育にフル活用しようとしている教師のうちの一人だ。 菜園を使って、自然科学はもちろんのこと、基本的な経済活動も教えているという。

生徒達に「Food Production」という題で、菜園の絵をスケッチさせたというので、教室に入って見せてもらった。 忠実に写生した絵、想像力たくましい絵、野菜の特徴のとらえ方や色づかいも様々で、楽しくなった。

ムタルメ小学校では、クマロ先生の熱心な取り組みのお陰で、最近菜園クラブができたという。 菜園活動の問題点は、担当教師が一人しかいなくて、学校からの協力が十分でないことだという。 今後の課題だ。

しなやかな吸収力をもつ小学生たちには、菜園とのふれあいのなかで、色々なことを感じ取り、学んでいってほしい。
彼らが今吸収しているものが、将来この地域で菜園が広がっていく上での礎になると思う。

(久我祐子)


2011-9-06  南アフリカ

南ア視察訪問記⑩保護者グループの菜園活動


8月3日の朝、 ヒバディーンのムタルメ小学校に到着すると、保護者の菜園グループの女性達8、9人が私達を待っていた。「私達も畑がやりたい」と自発的にできた菜園グループで、校内の一部と学校の周辺に土地を耕し菜園をしている。

南アの地方の児童の多くは祖母に育てられている。
ムタルメ小学校の保護者グループも「おばあちゃんグループ」だ。

農業専門家のリチャード・ヘイグ氏とこの学校で落ち合う。保護者グループは、校内裏手の一部をメイズ畑にしようと、急斜面の藪の中に入り懸命に草木を刈っていた。「どうしてこの場所をメイズ畑に選んだのですか」「牛に食べられないためです」牛を放牧しているこの地域では、畑が牛の餌になってしまう危険性がある。「水はどうするのですか。」 リチャードとグループの女性達とのやり取りが続く。

「ここはメイズを育てるのには、あまり良い場所ではない。育つことは育つけれど」とリチャード氏は私に告げる。「なぜ彼女たちに言わないのか」と尋ねると 「私は頭から指示はしない。彼女たちに考えてもらいたい。農業は試行錯誤が大切だ」
「それでも、まだ土地を耕す前なのだから、彼女たちが大変な思いをする前に、より適切な場所を教えてあげればいいではないか」という不満の気持ちが顔に出ていただろう私に、リチャードは尋ねた。 「祐子、どちらが大切か。 Project or Development 」

菜園プロジェクトは、プロジェクト終了時に一定の成果を上げることも大切だが、その後、いかに菜園が根付き継続するかの方が重要だ。当たり前のことだが、主体性、自主性、モチベーションが鍵となる。 リチャード氏の「Project or Development」の問いかけは、視察訪問中、私の耳から離れなかった。

菜園グループは、校外にも畑をもち、そこでは豆、チリ、ほうれん草、赤カブ、スイートポテトなどを育てていた。 よく働き、よく笑う彼女たちから、菜園に対する意気込みや愛が伝わってくる。

彼女たちの菜園がずっと根付き、発展していき、いずれは地域の若い人達も巻き込んでいってほしいと願っています。

(久我祐子)


2011-9-02  南アフリカ

南ア視察訪問記⑨移動図書館車プロジェクト2


B 図書館車活動
今回最初の移動図書活動のヒバデイーン地区のRosettenville小学校。
校舎の前にデンと車を置いてサイドの本棚、後ろのラダ―ステップをガチャガチャオープン。普段は図書館車運転のマイケル君が手早くセットして行く中、平林さんはサイド棚の本を整理し、ミシャック君は車内で飛び散った本を本棚に素早く戻して開店準備は着々進む。

休み時間のサイレンと共に子供たちが飛び出してくる。車に群がった子供たちに要領よくマイケル君が本の借り方の説明。ページを折ってはいけない。食べながら読んではいけない。借りない本は元に戻す。借りたい本を持って順番に並んで横の窓口でコンピュウタに登録をする。2~3分で説明を終え、暫くは子供たちの自由に。車内の図書も全てオープン。やはりZULU語の本から減って行くようだ。

車内から窓口のマイケルを後ろから見ていると一人一人に「GOOD CHOICE!」等と声を掛けている。中々ではないか! 最後に先生たちも巨体を揺らして車内に。4人も入ると身動きできない。こんなに活字に飢えてるとは・・。

ドゥドゥドゥ地域で2校、(Mceleni小、Shukumisa小)
ヒバデイーンに戻って(Impumelelo小)とどの学校でもこの作業を繰り返して3日間を終えた。 後半はTHAN球の森君が各校の子供たちとサッカーイベントで紅白戦を戦う中マイケル君も参戦、中々の足捌きを見せた。(聞けば子供のころ選手だったとの事、今後THAN球プロジェクトとの共同事業にも彼は関われそうだ。)

C 総括
  図書館が設置された学校もその蔵書数は悲惨なほど少なく図書館として機能しているとは私の目には見えなかった。今後も本の送付、新図書購入の予算措置、行政への働き掛けを更に強化しなければ今までの努力は実を結ばないと感じた。

一方移動図書館車は現時点では非常に有効な手段であり固定図書館設置はまだ時期尚早に思える。 前述したように非常に厳しい道路状況で如何に現車の延命を図るか、又せっかく作ったシステムが車の故障で霧消してしまわないようにスペア車を手に入れる手立てを考えようと最後の反省会で総括した。

D 帰国後
習志野市大久保図書館から「きぼう号」を戴いた際に使用報告を約していた事を思い出した。数年振りに唐突に写真をメール添付で送らせてもらった。
ペインテイングも極力オリジナルのまま、しかもZULU語で希望を意味する「イテンバ号」の活躍ぶりを職員の皆さんが大喜びをしてくれた。何らかの形で市民にこの情報を還元するとの返事。KZNと習志野がTAAAを介して糸で結ばれた。

(浅見克則)


2011-9-01  南アフリカ

南ア視察訪問記⑧移動図書館車プロジェクト1


多数の移動図書館車を南アに寄贈した当会(TAAA)は最後の取っておき寄贈車を自ら運行している。

寄贈者=習志野大久保図書館  愛称=きぼう号
積載=1500冊(約2トン)  排気量=4500cc(ターボチャージャー付)
オドメーター=15000Km(寄贈時)75000Km(現在) オートマ変速。
と小さい体ながら大きなエンジン、少ない走行距離の最後にして最高の状態の車だ。

最近までダーバンを拠点として「ン・ドエドエ」を中心に移動図書活動を実施して来たが、固定図書館設置等で一応の目途が立ったとの判断から移動図書館車プロジェクトはより教育事情の厳しいルーラルエリアへの転出を計った。

ダーバンから南へ100KM。海岸の小さな町「ヒバデイーン」へ拠点を移し、そこから内陸の「ウグ郡」の約20校を対象に移動図書館活動を実施する。 未だ緒に着いたばかりの地域を私は3日間運転してみた。

A 図書館車の使用状況
相部屋の森君と早朝ランニングを約束しておきながら起きられなかった。しかし、彼も起きる素振りも見せなかった。そもそもこの二人は海外旅行に時計がないのだ。 私は10年振りに電池を入れた時計が一日で壊れたので捨てた。
互いに頼り合ってどうなる事やら・・・。昨夜、村唯一のマーケットで買いこんで来たいい加減な朝食を掻きこんでいる内に散歩を済ませた女性軍に急かされてホテルの外に出ると懐かしや「きぼう号」が其の小振りな体を休めているではないか。
早速、運転席に乗り込み各装置を確認してみる。

スタッフのマイケル君の操るベンツワゴンをチェースする形で暫く高速を走った後に内陸の丘陵地に差し掛かると途端に重さの差が・・。見る見るうちにベンツは地平線の影に。助手席には平林さんが乗っているが世界中土地カンが素晴らしくいい私は全然心配しない。

取り敢えずインド洋を背に内陸に入ったのだから西に向かっている。帰りは東に向かって海に当ったら右に曲がればいいのだ。遠く北にはテーブルマウンテン。(荒船山と名付ける)
ランドマークとしてマーク。  前輪ブレーキのカタギキ。 強くブレーキングするとハンドルが右に取られる。折角のエキゾーストブレーキが点灯するが利いていない。これは修理せねば。

UP・DOWNの激しい道をかなりのスピードで移動する。 一面のサトウキビ畑から巨大なトレーラーがウネウネ出て来る。道に落ちてるサトウキビをはだしの少年が齧りながら歩いているのも絵になる。未舗装区間はグレーダーが削ってローラーでギザギザをつけて行く。滑り止めと思われるが車のサスペンションのテストロードみたいな道に。坂の傾斜が日本よりキツイ。坂の頂上に差し掛かると一瞬空しか見えない。その後奈落の底へ。ローラーコースターだ。

右足はブレーキを目一杯踏んでも減速しない。そのままカーブが切れずもんどりうって谷底行きの可能性も。かつてのラリースト(私)でも本満載の図書館車でドリフトは出来ない。予想以上に厳しい使用環境だ。(つづく)

(浅見克則)


2011-8-30  南アフリカ

南ア視察訪問記⑦エシィオエニ小学校


ウグ郡プンガシェ地域のエシィオエニ小学校を訪問。プンガシェ教育センターから、さらに1時間半をアップダウンの激しいがたがた道を行く。海岸線や幹線道路に近い、比較的アクセスのよい場所は支援も入りやすいが、アクセスの悪い学校には支援が入りにくい。
TAAAはそういった地域の学校に重点をおいている。

学校に到着すると、ちょうど給食の時間だった。いわしのトマト煮の缶詰の入ったシチューとパン。子どもたちは、外で並んで給食を受けとり、そのまま外で食べる。



学校菜園は、まだ作られている作物は少ないが、キャベツやにんじんが収穫時期になっていた。給食にも、学校で取れた野菜を使い始めているそうだ。

山の斜面に作られた学校では、菜園も斜面に作らざるを得ないことが多い。雨が降ると表土が流されてしまい、降らないとすぐに乾燥してしまう。水道がなく、川まで水を汲みにいかなければならない場合も多い。なので、貴重な雨水をどう有効に畑に導き、雨水を無駄にしないかが、かぎになる。エシィオエニ小学校もそれが課題になっている。

雨水の流れを観察して、雨水をうまく集めるようにトレンチを掘ったり、畝の回りにもトレンチを掘ることが大切だ。また、乾燥させた草で畑をカバーするマルチも有効だ。

畑づくりに取り組む子どもたちが、自慢のキャベツを見せてくれた。収穫の喜びが、またこれからの菜園づくりにつながっていくことと思う。

(津山直子)


2011-8-29  南アフリカ

南ア視察訪問記⑥プンガシェ教育センターで


ダーバンからプンガシェへ

8月2日は、早朝にダーバンのホテルをチェックアウトし、TAAAが昨年から活動しているウグ郡に向かった。ダーバンから高速道路を車で1時間ほど南下し、そこから内陸に入っていく。プンガシェ地域に向かうには山をいくつも越えていく。1時間半ほどで、プンカシェ教育センターに到着。

クワズールー・ナタール州では、教員の質を向上させるために、研修や情報にアクセスしやすいよう地域ごとに教育センターを作っている。ブンカシェ教育センターは、TAAAがこの地域の学校と活動していく橋渡し役も担ってくれた。センター長のドラミニさんと活動の現状や地域の課題を話し合った。

ここで、私たち日本からのメンバーに、ズールー語の名前をつけてくれた。ズールーの文化では、客人を歓迎するよろこびと、ファミリーの一員ですよ、という気持ちを表すのに、名前をつけてくれるのだ。そのお返しに、私たちも南アの人たちに日本の名前を命名。

私は、Mbaliという「花」の意味の名前をもらって大満足。ムバリというより、「ンバリ」に近い発音。TAAAスタッフのシポさんは、「ひろし」と命名。漫画家の黒鉄(くろがね)ヒロシさん、そっくりなのだ。世界中のどこかに私にもそっくりな人がいるかもしれないと思った。

このズールー語の名前は、その後大活躍した。学校を訪問する時に、シポさんが私たちを紹介するのにズールー語の名前で紹介してくれると、とってもなごやかな雰囲気になった。それからは、子どもたちの前で自己紹介する時も、ズールー語の名前であいさつすると大歓声がおこり、みんなすぐに覚えてくれた。

(津山)


2011-8-28  南アフリカ

南ア視察訪問記⑤サッカー番外編


ズバネ小学校で出会ったサッカー少年。
日本代表の川島選手のように気合いの入ったゴールキーパー!

(津山)


2011-8-21  南アフリカ

南ア視察訪問記④ズバネ小学校

3校目はTAAA姉妹校化した感のあるお馴染「ズバネ」小学校。
旧校舎に対峙した新校舎は在南ア日本大使館の助成金で建設された。その校舎の南斜面に手入れの行き届いた学校菜園が拡がる。

真冬でも野菜が生育するのには充分な温かさのようだ。此処の畑は農業指導が行きとどいていて充分に深いトレンチが掘ってある。 日本なら雑草除けと保温にポリマルチを施すところだが・・。

読書の効果を示す為に数人の子供たちが呼ばれて一人一人「暗誦」の発表。あまり覚えてなくて言い淀む子供に共感。 その昔ミッション系幼稚園所属の私もクリスマスに外人の前で詩を全部忘れて泣き出した記憶がまざまざと・・。 此処の図書館も蔵書はマダマダ・・。


7人の先生のうち一人だけ若くて綺麗でシャイ(に見える)。先程丘の登り降りでぐったりしてた大学生(Thank球プロジェクト代表)も我然目が覚めた。 用意してくれた昼食にはアイスクリームも!!  ゴムボールで遊んでいた子供に遂に我慢できなくなったサッカー少年。 遂に飛び入りで蹴りだした。 THAN球史上初の海外遠征初蹴りはゴムボールでした。

(浅見)


2011-8-19  南アフリカ

南ア視察訪問記③コンテナ図書室を寄贈した学校


8月1日(月) ン・ドエドエ地域
見渡す限りのサトウキビ畑がうねる丘陵地帯をかなりのハイスピードでメルセデス(のワゴン)を飛ばす。「マイケル! スピードダウン!」と叫びそうなのをこらえ本日2校目のウブシェベンフンド小学校を目指す。例によって鉄条網に囲まれた門をくぐり先生たちに次々に紹介される。ここは存外校庭が狭い。

概して日本に比して学校は小さいが数は多そうだ。 そこここに学校が散見される。 この学校はサッカーが出来るような広場(グランドと言うには少しお粗末)が何と数10M上の丘。 ボールが落ちるとひろいに駆け降りて来るそうだ。 身体能力の高い現地の子供はこうして作られる。 何でも体験したい同行のサッカー大学生が試しにこの丘をヒーヒー言いながら上り下り。

 

以前寄付したコンテナ図書室が庭の片隅に鎮座している。 しかし、蔵書は寂しい限り。まだまだ中身の充実が必要だ。 校長先生の長口舌を身じろぎもせずに聞いている子供たちが可愛い。その後ZULUのダンス(足を高く上げ大地を踏みならす)を女子が披露してくれた。
(つづく)

(浅見克則)


2011-8-17  南アフリカ

南ア視察訪問記②まだまだ本が足りない!


今回の視察訪問では、最初にンドウェドウェ地域の学校を訪問しました。クワズールーナタール州最大の都市ダーバンから約100Km北にあるンドウェドウェ地域は、2003年~2005年のJICAエイズピア教育事業を皮切りに、TAAAが、長年学校支援をしてきた地域です。 2007年から2年間は、JICA委託事業として24校を対象に学校菜園活動を行い、2009年4月から2011年3月まで40校を対象に学校図書支援活動をして、移動図書館車を巡回させてきました。

今回のンドウェドウェ学校訪問の目的は、学校の図書室がどれだけ充実し活用されているのか、そして、学校菜園がどのように継続し根付いているのかを確認することです。 

ダーバンから車で20~30分ほどすると、未舗道の山道に入り、重なり合う丘の斜面や谷間にポツン、ポツンと伝統的な丸い家々が点在するンドウェドウェ独特の光景が広がってきました。

最初に訪問した学校は、2011年4月4日活動日誌でも紹介したボヴンガネ小学校でした。
南アの貧しい地域では、ほとんどの学校に図書室がありません。ボヴンガネ小も例外ではなかったのですが、TAAAの学校図書支援活動により、昨年、図書室が設置されました。

図書担当のチャーミングな先生が、私達を誇らしげに図書室に迎え入れてくれました。
ンツングワ先生です。
整然としていて、イスとテーブルが真ん中に置かれた居心地のいい図書室でしたが、本棚はがらんとしていて、図書室として十分に機能している状態とはいえませんでした。日本から送った本が、きちんとカテゴリー別に並べられていて大切に扱ってくれていることがよく分かりました。

しばらくすると低学年から高学年の生徒たちが20人弱入ってきて座りました。男の子は1人だけで、あとはみな女の子でした。
「図書クラブの子どもたちです。皆さんの図書支援活動のお陰で、生徒たちに読解力が向上したことをお見せします。」とンツングワ先生。
生徒が1人ずつ前にでて、本棚から本を選び、大きな声で流暢な英語で音読を披露してくれました。その後、力強いスピーチやグループ・ディベートと続きました。
ディベートでは「学校の制服は必要か」を議論し、「民主主義」「権利」などの言葉が飛び交っていました。

図書クラブの生徒達は、学校の休み時間を利用して図書室に集まり、読書をしたり図書に関する活動をするそうです。図書担当の先生も、図書クラブに付き合うために休み時間は図書室で過ごすとのこと。

図書室があっても本が何冊あっても、本が実際に読まれて活用されなければ意味がありません。
この学校では、日本から送った本が、図書クラブが出来るまでに利用され親しまれていることを知り、とても嬉しくなりました。しかし、まだまだ本は足りません。
折角できた素敵な図書室です。本棚が本で埋まってほしい。これからもンドウェドウェに本を送り続けたいと思いました。

(久我)


2011-8-14  南アフリカ

南ア視察訪問記①<サッカー編>


7月31日~8月6日の1週間、他のメンバー3人と一緒にTAAAの支援対象校および地域グループの視察訪問をしました。
初めての南アフリカ、初めての外国の学校視察。小学校・中学校・高校の計10校を回りました。子供たちは、初めてみる東洋人に凄く興味津々で、ずっと眺めていたり手を振ったりしていました。僕の今回の学校視察の目的は、南アの子供たちがどのような環境でサッカーをしているのかを知ることです。

10校を通して言えることは、グランドが整っていないこと。せっかく広いグランドがあっても凸凹のグランドでは、怪我のリスクやサッカーの上達度にも影響が出てくるのではないかと思いました。今後、グランド整備にも力を入れていきたいです。

皮靴(ローファー)、南アフリカの学校は基本的に制服・皮靴です。革靴は高価な物であるため、子どもたちは裸足でサッカーをしていました。もし革靴でサッカーをしたことが親にバレると、殴られる子もいるそうです。なんとかして、子供たちにサッカーシューズを履いてもらいたいなと思います。

各校にサッカーボールは1~2球しかなく、サッカー大会の時にしか使わないので、ほとんど練習ができない状況です。子供たちは、ビニール袋を何重にも丸めて作ったボール(左の写真)を使って練習していました。
今回サッカーボールをプレゼントしたら、もの凄く喜んでいました。その顔は一生忘れれないと思います。

今回の視察で、実際に子供たちの活動を見ることができました。是非今後に活かしていければと思います。

(THAN球プロジェクト代表 TAAA会員 森直之)


2011-7-25  日本

サーカーで恩返しがしたい!

皆さん、こんにちは。TAAAと共同でサッカーボールを収集し南アフリカに寄贈しているTHAN球プロジェクト代表の森直之です。

僕は、ブラジルで生まれ、幼稚園の年少からサッカーを始めました。幼稚園ー小学校ー中学校ー高校ー社会人、かれこれ16年間サッカーに携わっていることになります。

大学1年まで真剣にプロになることを目指していた自分。 しかし、大学1年の春休みに転機が訪れました。交通事故でした。
医者からは「競技サッカーは諦めたほうがいい」と言われた・・・そんなある日、素人チームとして出たサッカー大会、競技サッカーで味わったことのないような楽しみを得ました!!
競技ではなくてもいい。自分を成長させてくれたサッカーでなにか恩返しが出来るのではないのか。
そんな思いで、僕は現在THAN球プロジェクトの活動を行い、その他、ホームレスサッカー・発達障害サッカー・サッカーの指導・審判等を行っています。

サッカーという世界共通スポーツでみんなが笑顔になってくれればと願っています。

南アフリカW杯は成功したものの、子供たちは恩恵を得られていません。
日本で出来ることとして、サッカーボールをプレゼントをすることで、南アの子供たちが笑顔になってもらいたいです。

映画「未来を生きる君たちへ」との共同企画である未来を生きるアフリカの子どもたちへサッカーボールを送ろう!キャンペーンへのご協力をどうぞよろしくお願いいたします!

(THAN球プロジェクト代表 TAAA会員 森 直之)


2011-7-22  日本

映画「未来を生きる君たちへ」との共同企画

未来を生きるアフリカの子どもたちへサッカーボールを送ろう!

南アフリカへ送るサッカーボールを募集します!
アカデミー賞(R)外国語部門で受賞したデンマーク映画「未来を生きる君たちへ」(アフリカの難民収容所の子供たちがサッカーをする場面が出てくる)が8月に上映されるのにちなんで、配給会社ロングライドとTAAAの共同で、新・中古のサッカーボールを募集することになりました。新旧のたくさんのボールが集まることを願っています。
皆さん、どうかお声掛けなどのご協力をお願いいたします。

ぼろ布で作ったサッカーボール
南アフリカの青少年にサッカーは人気があります。しかし、学校にはサッカーボールがほとんどありません。子どもたちが遊んだり運動したりする施設や備品がありません。休み時間には、空き地に出てうろうろと、たむろするしかありません。
あんなに湧いたW杯も、テレビのない地方の子供たちには見るチャンスもなく、無関係でした。
自国でW杯が行われていたことを知らない子どもたちも多いのです。

南アの子供たちは、本来素晴らしい運動神経を持っていてます。ぼろ布やポリ袋を丸めて紐で結んでボールを作って、蹴って遊んでいる姿を何度も見ました。
TAAAではこれまでに、日本で不要となったサッカーボールを集め、新しいボールも買い足して、163個、学校に渡しました。子供たちは、大喜びですぐ、サッカーを始めました。

スポーツが子供たちを変える
南アでは小学校でも中学校でも、日本のように部活動がなく、また民間のスポーツクラブなどにもアクセスできません。貧しい地方にもドラッグの誘惑などがあり、子供たちは、とかく非行に走りやすいのです。
サッカーボール一つあることによって、大勢の子供たちがいきいきとした時間を過ごせます。
一つのサッカーボールには、彼らの人生を大きく変える力があります。
皆さんのご協力をお待ちしております。

(TAAA事務局 野田千香子)


2011-7-20  日本

2回目の石巻・仙台訪問②


7月9日にTAAAメンバー4人が石巻を再訪しました。
最初に訪ねた蛇田保育所のきりん組さんからとっても可愛らしい大きなお礼のカ ードを頂いたので紹介します。

5月に運んだおもちゃや絵本・文具等の支援物資は保育所の先生方のご協力で、子 供たちが使用したり、物資のバザーに出していただいたり、再開される保育所へ 送られたりしました。

保育所が使用していた駐車場には仮設住宅が建設され、園庭が送迎車の駐車場と して使用されているため、子供たちが園庭で遊べる時間が少なくなったそうです 。そのためTAAAが前回運んだおもちゃなどが、教室の中で活躍していました。

今回はアメリカ・ケンタッキー州の小学校W.R.McNeill Elementary Schoolのガールスカウトの皆さんが集めて送ってくれた文具(右の写真)やぬいぐる み、沢山の小さなボールなどを運びました。

きりん組さん、可愛いカードをありがとう!園庭でおもいっきり遊べなかったり 不自由することがあると思うけれど、頑張っているお父さんお母さんや先生方の 言うことをよく聞いて、お友達と楽しく毎日を過ごしてね。お絵かきやボール遊 びを楽しんでね。

(髙野千恵美)


2011-7-18  日本

2回目の石巻・仙台訪問①


7月9日にTAAAメンバー4人で石巻を再訪し、文具と玩具を配布してまいりました。

写真やテレビの映像では何度も目にし、心の準備はできていると思っていましたが、実際に目にした石巻の光景、津波の凄まじさには圧倒されるばかりでした。ところどころに残された建物が、家の形は保っているのに、もはや家ではなく、より一層切ないものでした。私が被災の当事者であったら、ここからまた立ちあがることが果たしてできるのか、自信がありません。

私には被災した親戚も友人もおりませんでしたが、今回佐々木さんたちに会ってお話を聞かせていただき、石巻の人たちに、ほんの少しでしたが近づくことができたような気がします。そして彼らから、「忘れないでほしい」「いつまでも気にかけていてほしい」というメッセージをひしひしと感じました。力もお金もない私たちにできること、心の復興のために続けられることを考えたいと思います。

今回、佐々木さんの友人のご家族におもちゃを配りました。支援物資が新品や高額のものである必要はありませんが、何でもよいというわけではないと思います。支援する人が、自分が大切にしてきたもの、大事に思うものを差し出そうとする気持ちが必要なのではないでしょうか。それが今回は足りなかったような気がします。反省点です。

(上林潤子)


2011-7-11  日本

7月10日作業&ミニ講座のご報告

本日(7/10)の作業報告をいたします。

午前中は、作業場に山積みになっていた箱を開 梱し、専用の段ボールに梱包し直しました。 今日は、大変暑く、うだるような中での作業でした が、皆さんの頑張りで、山積みの箱がキレイになく なりました。

午後は、僭越ながら私、鯨井による南アフリカの 歴史のミニ講座を行いました。
この日に備えて、工夫を凝らした資料を作り、意気 揚々で当日を迎えたのですが、なんと、今朝、資料 にミスがあることが発覚!!ツメの甘さをよく人から指摘される、私らしい出来 事でしたが、そこはまた、小さいことにこだわらない 度量のデカイ、クジライらしく、笑顔で対処しました (笑顔は最高のプレゼントだから・・・・・)。
野田さんと北爪さんからご指摘を受け、再度資料を 手直しすることで、了解を得ました。

最後に北爪さんから、「本当に鯨井さんは、南アフ リカが大好きなんだねぇ~」と、感嘆のお言葉を賜り ました。
これで、30年後の文化勲章は私の手元に入ること が、ほぼ確定的になったので、30年後の文化の日に 披瀝するスピーチを考えながら、帰宅の途に就いたの でした。勿論、笑顔を絶やさぬように・・・・
(鯨井幸一)


2011-7-01  南アフリカ

コミュニティ菜園でジャガイモの収穫に参加


ヒバディーンのコミュニティー菜園グループの畑でジャガイモの収穫をしてきました(といっても、私はほとんど邪魔していたようなものですが)。

大きくて良質のおイモがバッグいっぱいでR25! 少しは仕事しないと申し訳ないので、クワを持ったのですが、メンバーの女性たちが心配そうに見ていました。
自分で買ったおイモは自分で運ばなければと頭にのせてもらいました。わき目も振らず、両手で必死に荷物を運ぶ私の目の前で、彼女たちは手放しで歩いたり、振り向いたり。私と同じくらいの重さのバケツを頭に載せたおばちゃんは、クワで土を耕しながら歩いていました!

南アの女性たちからは、まだまだ学ぶことはたくさんあります。

(TAAA南ア事務所 平林)


2011-6-30  日本

サッカーボール752個を南アに送ります

昨日は、THAN球プロジェクトの森直之さん、丸田夢士さん、堀場康さんが作業所にいらして、野田さんと一緒に、サッカーボールの最後の梱包作業をしてくれました。
今年度南アへ寄贈する分として、合計752個のサッカーボール(新品50球・中古702球)と空気入れ50個の梱包が完了しました。
8月に英語の本と一緒に出荷します。

今年分のサッカーボール梱包作業完了の記念撮影をしました。皆さん、本当にお疲れ様でした。

南アの子どもたちはサッカーが大好きですが、貧しい地方の学校は、サッカーボールなどスポーツ用品を買う余裕は全くありません。もちろん、生徒たちの家庭も買えません。放課後なにもすることがなく、非行に走る生徒も多くいるような地域において、大勢の仲間とボール一つで楽しく遊べるサッカーはとても有意義なアクティビティです。

今回送る752個のボールは、その何十倍もの南アの子どもたちを笑顔にしてくれます。
THAN球プロジェクトさんと多くの支援者の方々、本当にありがとうございました。

(久我)


2011-6-27  南アフリカ

給食に野菜たっぷり


学校菜園で収穫された野菜は、給食に利用されます。栄養的にも粗末だった給食に、育ち盛りの子供達に必要な野菜がたっぷり加わわりました。左の写真は、サッカーボールの寄贈を喜んでくれたロゼッテンヴィル小学校(活動日誌2011年6月20日)の収穫物です。昨年11月に配布した苗からたくさんの収穫があり、学校給食に利用した後、余剰分を販売して学校の資金に充てました。

中央の写真は、ムシンシーニ小学校(活動日誌2011年6月14日)の畑で実った肉厚ピーマン。この学校も、昨年11月に配布した苗がよく育ち、学校給食の余剰分を販売することができました。

左の写真は、インプメレロ小学校の畑です。枯葉や家畜の糞でたい肥を作っています。

(TAAA南ア事務所 平林)


2011-6-24  南アフリカ

菜園プロジェクトに積極的にかかわる教師たち


菜園プロジェクトは順調です。定期的に教師対象の研修会を行っています。研修会では、プロジェクト対象校の教師たちは、研修会会場となる学校に集まり、菜園の技術や知識を学び、また情報交換や交流を図ります。

左と中央の写真は、ヒバディーン地域のインプメレロ小学校で行われた教師対象の研修会の様子です。同じ地域の教師たちがインプレメロ小学校の畑に集い、苗床作りの実習を行いました。また、各自の学校の畑から持ち寄った土を広げて、どれがいい土壌か順番をつけ、土壌作りの大切さを学びました。

右の写真は、2011年6月版会報の表紙に載せた、ゴベラ小学校の畑です。
生徒たちは学校の畑をとても誇りに思っています。

(TAAA南ア事務所 平林)


2011-6-22  南アフリカ

ものすごい勢いで本を選ぶ先生たち


昨日はイジンゴロウェニ教育センターで本や教材の寄贈を行いました。
ウグ郡ELITSのシズウェさん、マコシさんが学校に呼びかけてくれて、12校から20名の校長および教師が本を引き取りに来ました。
私たちは少し早めに行ってバスで利用する本を確保し、箱を開けて準備をしてから“よーいドン”で一斉に先生方が本を選んだのですが、他の学校に取られまいと、すごい勢いでした(バーゲン会場を思い出してしまいました!)。

サッカーボールの箱が2箱残っていて、確保していたつもりだったのですが、気が付いたら先生方がすでに分け合っていました・・・。
ジュニアプライマリーからハイスクールまで来ていたのですが、それぞれのレベルに合った本や教材を受け取り、どの学校も大満足の様子でした。

今日はドゥドゥドゥの学校訪問に行ってきました。 生徒達が図書室設置を求めて立ち上がり、“トイトイ”の練習をしていた学校、シュクミサ小(活動日誌2011年6月8日)へは本とボールを寄贈し、とても喜ばれました。
あの後、生徒たちの代表が学校から一時間ほどの町の図書館に招待され、地元の新聞で取り上げられました。トイトイは封印されてしまったようですが、行動を起こすことに意義がありますね。

ムチェレニ小では菜園活動がとてもよく行われていて、収穫のキャベツとインゲン豆、コナスと赤カブを購入してきました。

今、海では魚がよくとれるシーズンで、先週末にはSHAD(ニシンダマシ)をビーチで購入し、焼いたり、天ぷらにしたりいろいろトライしています。もうすぐサーディンも入ってくるので楽しみです。

落ち着いたら家庭菜園を始めたいと思っています。
ただ、お猿さんが行ったり来たり、庭にまで下りてくるので、うまく囲いをしないと荒らされそうです。
この前など、ふと顔を上げたら窓から覗いているのにはびっくりでした。 うちには犬がいないので安心しきっているみたいです。
でも、もともとあちらの住んでいたところに人間が入り込んだのだから仕方ないですね。 うまく共存していかなくては。
お猿さんもやっぱりちっちゃいのはかわいいですね。

(TAAA南ア事務所 平林)


2011-6-20  南アフリカ

サッカー大好き!


南アの子供達はなんと言ってもサッカーが大好きです。

一つのボールでたくさんのお友だちと遊べるサッカーは、南アの小学生の間で一番人気のあるスポーツですが、地方の学校は、サッカーボールを買う余裕はありません。

左と中央の写真は、ウグ郡ヒバディーンにあるロゼッテンヴィル小学校にサッカーボールを寄贈した時に撮りました。左の写真は、ンドウェドウェのムチャトゥ小学校です。見事な足さばきを見せてくれました。。

(TAAA南ア事務所 平林)


2011-6-17  日本

石巻・仙台での活動報告⑧


佐藤さんの地区と女川地区

佐々木千恵さんの同級生、佐藤誠さんを紹介された。僧侶の資格を持つ異色のボランテイア。 自ら被災してアパート住まいの佐々木千恵さんの小さな軽自動車に大きなワゴン車を持つ佐藤さんの参加は大きな味方。
 29日の日曜日には仙台から佐藤さんのお宅に直行し本を預ける事にした。 安物のナビでも一発で佐藤さん宅近くの指定されたスーパーに到着。 電話をすると斜め前の家から佐藤さんが現れた。この辺りは海岸から2~3Km。

佐藤さん宅も1.5M程度の浸水。 周辺の家屋は全壊、半壊、と相当な被害だが奇跡的に佐藤さんの家は浸水のみで破壊は免れた。 現在では2階で生活をしている。  本のケースを5~6箱預け更に海岸方面へ移動すると100M移動する毎に全壊家屋が目立ち海の近くはほぼ瓦礫のみ。 辺りを圧する異様な臭いは魚の腐臭かそれとも・・・?


海岸線を牡鹿半島に向け移動。 島影や入り組んだ湾の奥は何事もなかったかのような平和な東北の寒村風景。 谷筋から一気に道路は海岸へ下る。女川の街は壊滅状態。
小雨の降る中、時折通過する車両以外に人影は見当たらない。大潮の関係か地盤沈下によるものか港の水が岸壁を超えてひたひたと打ち寄せている。軽量鉄骨のRC住宅は引き波で海の方向に傾いている。高台に残る市民病院を除いて見毎に破壊されている街並みをボーゼンと見やりながら仙台に引き上げる。 (終了)

(浅見克則)


2011-6-15  南アフリカ

ンドウェドウェ地域のボランティア貯金図書プロジェクト


2009年4月に開始したクワズールーナタール州・ンドウェドウェ地域でのボランティア貯金図書プロジェクトは、2011年3月末をもって完了しました。
初年度は30校、2年目は新規10校を加え40校を対象とし、全校に学校図書室を設置することができました。そのうちの7校にはコンテナ図書室を、1校にはプレハブ図書室を寄贈しました。

図書室の基礎ができたことで、州教育省からも本や教材が届き、まだ本はかなり不足していますが、図書室としての機能が整いはじめています。

学校では時間割を決めて、各学年の生徒が図書室で読書する時間を設けています。また、家でも読書ができるように、希望する生徒に貸出も行っています。

左と中央の写真は、ズバネ小学校の図書室です。生徒たちは、TAAAが寄贈した本を熱心に読んでいます。
右の写真は、クワノンパンダ小学校。生徒達が、コンテナ図書室にプロジェクトで購入した本棚を運んでいます。この小学校は、図書活動が大変活発に行われています。

(TAAA南ア事務所 平林薫)


2011-6-14  日本

石巻・仙台での活動報告⑦


石巻の雑貨店「まろ舎」から仙台に戻り、最後の配布先であるNPO法人ワンファミリー仙台を訪問しました。

NPO法人ワンファミリー仙台は、通常ホームレス支援をしているNPOですが、震災後はいち早く被災者支援をされています。教育支援にも熱心で、震災支援が落ちついたら、家計が苦しくて塾に行けない子供のために無料の家庭教師を派遣したり、フリースペースを提供するなどの子供支援も計画しているとのこと。
TAAAの物資は、石巻の小学校を中心に配布してださる予定です。

私達一行が着いた時は、既に7時近くになっていましたが、7,8人のスタッフの方々が待っていてくれて、暖かく迎えてくれました。絵本・文具・玩具の段ボール約20箱の他にギターも喜んで引き取ってくれました。その場で、南こうせつ風の方が腕前を披露してくれました。

ワンファミリー仙台から仙台駅近くのホテルへ向かいました。とても長い一日でした。(続く)

(久我)


2011-6-14  南アフリカ

順調に進むJICA菜園プロジェクト


おかげ様で、ウグ郡での学校を拠点としたJICA菜園プロジェクトは順調に進んでいます。
左の写真は、ヒバディーンのムシンシーニ小学校の畑で撮った写真です。昨年11月に配布した苗がよく育ち、収穫は学校給食に利用され、余剰分を販売することができました。

中央の写真は、ヒバディーンのゴベラ小学校の畑です。コミュニティーメンバーがよく手伝ってくれます。

右の写真は、インプメレロ小学校で行われた教師研修会のランチの様子です。 農業指導者のリチャード・ヘイグ氏手作りのパンとスモークチキンのランチ。ジュースやマヨネーズもホームメードと聞いて、先生方も感激していました。研修では、野菜作りに関してだけでなく、栄養やヘルシーな食生活についても学びました。

(TAAA南ア事務所 平林)


2011-6-09  日本

石巻・仙台での活動報告⑥


「NPO法人石巻スポーツ振興サポートセンター」の次は、雑貨店「まろ舎」の奥田さんを訪れました。

今がネット社会であることも、1995年の阪神・淡路大震災時と大きく異なる点です。個人がネットを通じて情報発信できる時代、支援提供者は、行政や団体を介さずに、直接被災地の個人と繋がることができます。また、被災者もネットで直接ニーズを訴えることができます。まろ舎の奥田さんとは、ネットを通じて知り合いました。HPとブログで紹介されている奥田さんの支援活動の様子や価値観に共感し、電話でやり取りするようになりました。

カラフルな外装のお店に入ると、落ちついた色調の雑貨が、センスよくアレンジされていました。奥田さんは、店内の一角に、持ち帰り自由の図書コーナーや玩具をおいて、地元の子供たちを支援しています。私たちは、絵本や玩具を段ボール5,6箱分お渡ししました。 「最近、被災地の人達は支援を受けることになれて、物を買わなくなってきている」と奥田さん。

被災地でお店を経営しながら個人で支援活動をする奥田さんは、なっとくのいく支援のあり方を試行錯誤されている様でした。(続く)

(久我)


2011-6-08  日本

石巻・仙台での活動報告⑤


「石巻市立蛇田保育所」の次は、「NPO法人石巻スポーツ振興サポートセンター」を訪れました。

阪神・淡路大地震が発生した1995年と比べて、現在は地域に根ざしたNGO、NPOが多く存在しています。そのようなNGO・NPOが、今回の震災復興のプロセスで、行政の手が届かないところへのきめ細やかな支援を広げ、毛細血管部分を担っています。

NPO法人石巻スポーツ振興サポートセンターは、普段、スポーツ振興を通じて地域の子供達と深く関わっている団体です。センターに着くと、中学生たちが一生懸命、泥かきボランティアをしていました。
今回お届けした、絵本、サッカーボール、玩具、文具は、地元の幼稚園や学童保育に配っていただくことになりました。

後日、お礼のメールをいただきました。
「先日は絵本やサッカーボールをはじめ、たくさんの物資をお届けいただき大変ありがとうございました。 被災地石巻の者は、当初ただただ絶望するのみでしたが全国の皆さんのお力でなんとか希望の光をみいだし、少しずつ前に進むことができております。
我々も現地のNPO法人として、必ず復興を成し遂げ、すこしでも多くの子どもたちの笑顔を取り戻しますので、今後ともご支援賜りますようなにとぞよろしくお願い申し上げます」。

災害時や復興時において、日頃、住民・子供達と付き合いがあり個々のニーズを把握している地元NPOが、大きな役割を果たしていることを実感しました。 (続く)

(久我)


2011-6-08  南アフリカ

立ち上がる南アの小学生たち「学校に図書室を!」


今日はドゥドゥドゥで菜園の教師研修会を行いました。リチャードの研修は本当にすばらしくて、私自身も勉強しています。また、小学校対象の絵や作文のコンテスト、高校対象の菜園クラブ設立等も話し合いました。
会場になった小学校(シュクミサ小)は、灌漑の問題がありながらもとても活発に活動が行われています。

今日は、生徒たちが自治体に対し、図書室・図書館の設置を要求するトイトイ(南アフリカ式デモ行進。足を高く上げるダンスステップ)のリハーサルをしていました。実際には自治体から「トイトイはしてくれるな」と言われたようで、要請書を提出するとのことでした。

図書室設置を要求したデモを起こそうとするほどの生徒たちの切実な思いを前にして、胸が詰まりそうでした。生徒のトイトイを見て、ソウェト蜂起もこんな風に始まったのかしら、と思いをはせ、涙をこらえるのがやっとでした。
シュクミサ小には大至急、私たちのできることから支援しようと思っています。

(TAAA南ア事務所 平林 薫)


2011-6-07  日本

石巻・仙台での活動報告④


「石巻市立かもめ学園」の次は、「石巻市立蛇田保育所」を訪れました。

石巻市には30の公立保育所がありますが、半分くらいが地震・津波で大きな被害 を受けました。蛇田保育所は、震災の被害はあまりなかったのですが、親戚宅な どに避難してきた子の転入で、10人ほど人数が増えました。1才から6才まで 103人の子どもがいます。

今回届けた絵本、おもちゃ、工作・絵画用品、事務用品は、蛇田保育所から他の 保育所にも届けられます。中でも、津波で全壊してしまった牡鹿半島の荻浜保育 所が、学校の一部を使い7月から再開することをめざし準備をしていて、私たち の届けた物資を役立てていただけます。

必要な絵本やおもちゃを選んでいただきながら、荷物を運び込んだ後、保育士の 木村先生、三浦先生から少しお話を伺うことができました。

木村先生は牡鹿第一保育所に勤務されていましたが、家も保育所も津波で全壊と なってしまいました。避難所で暮らしながら、被災した子どもたちの世話をし、 また避難所の多くの仕事を担われました。現在は親戚宅で避難生活を送り、避難 してきた子を受け入れている蛇田保育所でお仕事をされています。

三浦先生が以前に勤務されていた門脇保育所も、津波で全壊となり、壁面に絵を 描いたプールだけが残っていたそうです。 保育所同士で連携をとり、助け合いながら、懸命にがんばっていらっしゃること に心をうたれました。

また、子どもたちの生活面でも気を配られ、「夏服がない子が多い」という連絡 を出発数日前にいただいたので、東京や山梨のお母さんたちが急いで集めて宅急 便で送ってくださり、数日で必要な量をカバーできました。多く届きすぎても置 き場所もないので、その時に必要なものに迅速に対応できるつながりが大事だな と思いました。
被災地の保育所と全国の保育所/保育園がパートナーとなり、直 接なが~くつながっていくことができれば、保育士さん同士はニーズもよくわかっ て適切に対応でき、子どもや親たちもつながっていくことができていいだろうな と思いました。(続く)

(津山 直子)


2011-6-06  日本

石巻・仙台での活動報告③

石巻の被害がひどい地域


私たちが石巻市内を伺ったのは5月28日(土)と29日(日)でした。

震災から約2カ月が経った街中を通り、各保育施設へ物資を運びました。 市内の一部や有料道路はかなりの混雑を見せるものの、少しずつ 落ち着きをとりもどしつつあるように感じました。

現地での支援受け入れ先となってくれた佐々木さんの案内の元、 沿岸部から数キロ離れた家屋にも床下浸水や車が水没してしまうという 被害のなか、だんだんとテレビ中継でよく見かける「がんばろう!石巻」の 看板が掲げられた地域へと足を運んで行きました。



車のナビで見ると学校・工場・集合住宅等が立ち並ぶ地域でありますが、 そのナビの地図からは想像できない有様となっていました。 数百メートル先では自衛隊の重機が黙々と瓦礫撤去している中、 車から降り、あのテレビ中継の看板周辺を我々一同歩きました。 建屋の基礎コンクリートを残して全て瓦礫となって津波に流されています。




私たちが立っている場所から海岸までは1キロ以上は離れているでしょうか。 海のある方向を見ながら、その先は全て焼け野原のような状況に 思わず手を合わせました。

何かできるわけでもなく、ただこの一帯を見て伝えることしかできない のが残念です。(続く)

(関根 章博)


2011-6-03  日本

石巻・仙台での活動報告②


次に向かったところは、石巻市蛇田ある「石巻市立かもめ学園」でした。 蛇田は、石巻市で比較的被害が少なかった地域で、現在、他の地域から多くの人が避難生活をおくっています。 蛇田の地名は、以前この地域一帯が田んぼで、田んぼの中に蛇が沢山いたことに由来すると、佐々木さんからお聞きしました。

石巻市立かもめ学園は、発達障害児のデイケア施設で、0才から18才までの30数人が通っています。 蛇田の新園舎は、被害がなかったものの、向陽町にあった旧園舎は津波被害がひどく、新園舎に引き継ぐはずの物資の多くが流されてしまったとのこと。

園舎に入ると、木のぬくもりのある広いスペースに、4,5才から中学生ぐらいの子ども10数名が、のびのびと各自の遊びを楽しんだり、くつろいだりしていました。 保育士さんやボランティアさん数名が、かれらを暖かく見守っていました。

私たちが、玩具や絵本をつめたダンボールを運ぶと、数人の子どもたちは、それぞれ独自のスタイルで喜んでくれました。 「地震発生時は、ここの子達は皆無事でしたが、家族が被災にあったお子さんもいます」と保育士さん。
ダンボールの中に、色とりどりのモールがたくさん入った箱がありました。私が保育士さんに、モールは必要かどうか尋ねると、「今日は来ていないけど、うちには1人、モールで素晴らしい作品を作るモール天才児がいるんですよ。こんなに沢山あって、大喜びするとおもいます」と、とても喜んでくれました。

ほのぼのとした時間がゆっくり流れていく石巻市かもめ学園でしたが、地震発生時は、ここの児童たちはどれほど怖い思いをしたか、また、全身で彼らを守った保育士さんやボランティアさんたちは、どれほど大変だったかろうかと想像し、胸が痛みました。 (続く)

(久我)


2011-6-01  日本

石巻・仙台での活動報告①


5月28、29日に、TAAAメンバー5人が石巻・仙台に赴き、「本と友だち」キャンペーンにより、全国から寄贈された絵本・児童書・文具・玩具を配送してまいりました。その時の様子を数回にわけて、活動日誌にてご報告させていただきます。
今日は第一回目のご報告です。

私達は、27日の夜に作業所に集合し、1449冊もの絵本と多くの文具・玩具を梱包した段ボール大小70箱をトヨタハイエースに積み上げました。10時頃に出発し、28日早朝に仙台に着き、簡単な朝食を取ってから、石巻に向かいました。

石巻の大きなショッピングモールで、TAAAが送る本やおもちゃ等を配布してくださっている佐々木智恵さんと佐藤誠さんと会い、佐々木さんが支援しているご自宅を2件をまわりました。
1件目は、比較的被害の少なかった地域のご自宅です。津波で家をなくされた親戚の2家族を自宅避難所として提供され、同居生活をされてきました。最近、そのうちの1家族は独立し、今は2家族で暮らしてらっしゃいます。

小学校一年生の男の子2人が、玩具のダンボールに大はしゃぎしてくれました。「玩具もいいけど、絵本ももらってね」と絵本のダンボールを見せると、「うん」といいいながら、またプラレールセットの方に。「こんなに喜んでくれるのなら、サンタクロースの格好でくればよかったね」と私達。今回の地震で、彼ら新一年生の就学が大幅に遅れてしまったとのこと。 高学年の女の子は、学習書や文具を大切そうに受け取ってくれました。

2件目は、幼稚園に通うお姉ちゃんと小さな男の子のいるお家。お姉ちゃんは人形やぬいぐるみを大事、大事と抱きしめて頬づりをしてくれました。男の子もおもちゃに夢中。 お母様は絵本をとても喜んでくれました。家は津波でダメージを受け、しばらくは避難所生活をされていたとのこと。小さな子どもを連れての避難所生活はとても大変だったとおっしゃっていました。(続く)

(久我)


2011-5-21  日本

被災地へ運ぶ物資の梱包作業


4月10日に「本と友だち」キャンペーンを始めましたが、おかげ様で、今日までに2,300冊以上の絵本・児童書と沢山の文具と玩具を集めることができました。
高野桜さんとお友だちの皆さん、「与野西北小学校サッカースポーツ少年団」の保護者の方々、TAAAのHPを見て寄贈して下さった方々、ボランティアプラットフォームから協力して下さった大勢の方々へ心からお礼を申し上げます。 また、物資だけでなく、心温まるメッセージカードも沢山いただきました。 大切に届けてまいります。 

今日は、高野さんと浅見さんが、5月28日に石巻へ搬送する物資の梱包作業をしてくれました。 1,449冊の絵本と多くの文具・玩具で、段ボールが大小70箱ぐらいになりました。
届け先は以下の通りです。

石巻
・佐々木智恵さんと佐藤誠さんが支援している自宅避難所・託児所数カ所
石巻かもめ学園
NPO法人・石巻スポーツ振興サポートセンター
まろ舎

仙台
NPO法人・宮城こどもネットワーク

被災地の子どもたちが喜んでくれると嬉しいです。
  (久我)


2011-5-13  南アフリカ

サン人の学校から写真が届きました


本とサッカーボールを送ったサン人のクン・クウェサ学校から写真が届きました。生徒達が住む公営住宅地の写真、男女サッカーチーム、女子サッカーチームの写真です。

南部アフリカの先住民であるサンは、多くの言語グループに分かれています。
クン語とクウェ語を話すサン人が通うクン・クウェサ学校は、1990年、ナミビア独立後にキンバリーから西約80キロのシュミッツドリフトに設立しました。ナミビア独立戦争中(1966年~90年)に、強制的に南ア軍に従軍させられたサン人が、独立後に新政権の報復を恐れ、南アに逃げ延び落ちついた先がシュミッツドリフトの軍用テント村だったのです。

学校も、テントでした。 雨風、砂埃をしのげず、電気のない暗いテント内での授業は、想像を絶するものだったと思いますが、先生たちの強い意志で運営されてきました。

2003年、学校は、キンバリー郊外のプラットフォンテンに移りました。 近代的な校舎には、コンピュータールームも備わり、現在は、1090人のプレスクールから高校3年生までの生徒たちを31人の先生が教えています。

学校は、社会保障の手続きなど行政の仕事もこなし、失業率の高いコミュニティー内の中心的な役割を担っているとのこと。 教育方針は、「ローカルな環境に根ざしながら、グローバルな視点を育てる」。 サン人としてのアイデンティティーや伝統文化に誇りを持ちながら、現代っ子として逞しく、そしてしなやかに育って欲しいと願います。

参考資料
2010年10月1日 毎日新聞記事「先住民の誇り 取り戻せ」 高尾具成記者 
学校案内"A journey through the history of !XunKhwesa Combined School"

(久我)


2011-5-07  南アフリカ

サン人コミュニティーの学校と繋がって


2月14日(月)に、キンバリー郊外にあるサン人コミュニティーの学校「クン・クウェサ学校」に、寄贈物品を空送いたしました。
寄贈品は、本(英語の本、日本語と英語の混ざったもの。比較的薄く読みやすいと思われるもの)32冊、多摩大学THAN球プロジェクトさんから戴いたサッカーボール3個、そして、空気入れ1本です。

きっかけは、2010年10月1日(金)付け、毎日新聞国際面の記事でした。

サンの人々は、現在の南アフリカ地域に、太古の昔より居住していた、最古の先住民族です。もともとは狩猟採集を生活の糧にしてきましたが、現在の南アフリカの8割を占めるバントゥー人(ズールー人、コーサ人等)の南下、白人の侵略、また、白人の隷属のもとの混血化により、数えるほどの人数にまで激減してしまい、今は、国家の保護のもと、コミュニティーとして生活している状態です【なお、南アフリカの先住民については、6月の会報にて詳細を記述しています】。

我々、TAAAはアパルトヘイトのもと迫害を受けてきた人々に、教育支援を行う活動を長らく続けてきましたが、対象となっていたのは、主にバントゥーの人々でした。
今回の、新聞報道を機に、“偉大なる先人”の方々への敬意も込め、些少ながら支援することとなった次第です。
写真等は、まだ届いておりませんが、大変子供たちに喜ばれたとの報告をもらいました。

これからも、南アフリカとの懸け橋として、邁進していこうと感じた、貴重な経験でした。

(鯨井幸一)


2011-5-06  日本

石巻に本・文具・おもちゃが届きました


ご連絡が遅くなりましたが、5月2日に発送した本・文具・おもちゃは、次の日の3日には石巻に届きました。
今回の送り先は、曹洞宗の僧侶である佐藤誠さんです。 佐藤さんは、佐々木智恵の同級生で、 体調のよくない佐々木さんの活動を手伝い広げるために、支援の輪に入っていただきました。

佐藤さんが住んでらっしゃる地域は、津波による壊滅状態がひどく、佐藤さんのお家は無事でしたが、周りの家々は全て津波にのみ込まれてしまったようです。 今回お届けした本や文具は、そのような佐藤さんの地域に住む、在宅患者さんたちのお子さんたちを中心に、メッセージを添えて配っていただきました。

また、疎開している小中学生たちが、ゴールデンウィーク中、壊れた家の後片付けのために戻ってきているので、彼らにもお渡ししてくれました。 切羽詰まった状況下で疎開し、疎開先でも子どもの本を買う余裕のない中で、大変よろこばれたそうです。

ご協力くださった皆様、ぬくもりのある品々やメッセージを本当にありがとうございました。

(久我)


2011-5-06  日本

「本と友だち」キャンペーン推進のメッセージ


「本と友だち」キャンペーン”の推進に向けて

TAAAは、3月11日の「東日本大震災」発生以来、3月13日には募金活動を 開始し、きめ細かい活動をしているNPO団体(市民キャビネット災害支援部会、ホ ームレス支援全国ネットワークその他)への送金および支援物資の購入・送料等を行 って参りました。

4月10日には”「本と友だち」キャンペーン”を開始し、TAAAのメイン活動 である本の収集に力をいれております。皆さまのおかげをもちまして、多くの本が集 まりつつあり、さっそく石巻に届けられました。ご協力ありがとうございます。

このキャンペーンでは、募金や本のほか、図書カード(未使用のもの)も集めてい ます。これは、東北の皆さまに本を届けるだけでなく、図書カードを使うことで東北 の本屋さんにも元気を出して頂きたいという願いも込められています。ぜひ家の中に 眠っている図書カードを1枚でも2枚でも寄贈して頂きたく、お願い申し上げます。

また、募金についても、引き続きご協力頂きたいと考えております。本はありがた いことに集まりやすいのですが、募金はなかなか集まりにくい状況です。本を届ける にあたり、埼玉から東北への配送料や、東北でのガソリン代(東北の方への直接寄付 )などの費用がかかります。
※ご参考: 「入出金一覧表」へのリンク

TAAAは、南アフリカの子どもたちに英語の本を届けているNGOです。会の名 前は「アジア・アフリカと共に歩む会」ですが、19年間南アフリカだけで精一杯の 状況です。ただ、会名のとおり、理想は日本を含むアジア・アフリカが手を携えて歩 んでいくことです。

私たち日本の未曾有の危機ですが、南アフリカの支援を継続しつつ、東北の方たち にも元気になって頂きたく、出来うる範囲で少しでも力になりたいと考えております。

郵便振替 00100-4-608515「アジア・アフリカと共に歩む会」
通信欄に「震災救援・支援金」と指定して下さい。

TAAA副代表 丸岡 晶


2011-5-03  日本

石巻に本・文具・おもちゃを送りました


5月2日に石巻への支援物資の仕分け・梱包・発送作業を行いました。

ボランティアプラットフォームに掲載しているTAAAのページを見て下さった 方々から、続々と絵本や児童書や文具などが届いています。 皆さんご協力ありがとうございます。
中には、南アの子供たちへと「ぐりとぐら」の絵本や算数セット、英語の本を 同梱して下さる方もいて、本当に感謝致します。

発送した物資は

絵本・児童書 251冊
文具(学習ノート・鉛筆・クレヨン他)
レゴ、学習系おもちゃ
ウルトラマングッズ、ぬいぐるみ
シャボン玉、水風船など

大・中の段ボール10箱になりました。

(高野)


2011-5-02  南アフリカ

ハウテン州からプロジェクト報告書が届きました


TAAAが1996年にダーバンのNGOに送った移動図書館車は、1999年にハウテン州教育省に譲渡され、ソエト近郊で運行されていましたが、2007年にエンジン故障で動かなくなりました。
しかし、図書館としての機能がダメになって訳でなないので、校外の小学校に寄贈され、そこで屋外図書室として活躍し続けています。
日本で廃車となり15年前に南アに送った移動図書館車が、動かなくなってからも大切に使われていることを知ると、本当に嬉しくなります。

右側の写真は、別の学校での教師対象の司書研修の様子です。

(久我)


2011-4-26  日本

石巻に児童書や玩具が届きました


今日、佐々木智恵さんから連絡があり、4月24日に送った荷物が届いたことを確認しました。「すてきな玩具を沢山送っていただいて、一刻も早く子どもたちに届けたい! でも今日は病院に行かなければならないんです。」と佐々木さん。

石巻では、津波で運ばれたヘドロが混じった黄塵で空気がかなり悪いとのこと。それと、早朝から夜遅くまでの支援活動による過労もあり、佐々木さんは体調を崩されたそうです。「十分に快復されるまでゆっくり休養してくださいね。」とお伝えしておきました。
佐々木さんご自身も被災者でらっしゃるので、そうとう疲れが溜まってらっしゃるのではと心配です。「ご自分のことを先ずは優先して欲しい」と伝えました。

地域の託児所が津波で流されたため、地元の保育士さんたちがボランティアで個人宅を提供し小さな託児所を運営しているそうです。そのような個人宅の託児所が、少しずつ増えてきているとか。「今回いただいた絵本や玩具は、託児所を中心に届けます。先生たち、とても喜ぶと思います。」
託児所といっても、子どもが遊べそうなものは、まだ何もない状態のようです。

佐々木さんを始め地元で支援活動をされている方々は、自らが被災者でもありますので、無理をされずに、くれぐれもお体にお気を付けて過ごしていただきたいと願っています。

(久我)


2011-4-25  日本
石巻に児童書や玩具を送りました


4月24日の臨時作業日には、TAAAメンバー5人が集まり、南アへ送る英語の本の梱包作業と、被災地へ送る児童書やおもちゃの梱包作業をしました。
少人数ながら、両方の作業はスムースにはかどり、かなりの仕事量をこなすこと出来ました。

今回石巻の佐々木智恵さんに送る荷物は、大きな段ボール8個になりました。
内容は


・幼児~高学年向けの本350冊
・おもちゃ各種(しまじろう含む)250組
・サッカーボール(THANK球プロジェクト提供)12個位
・空気入れ1個

「与野西北小学校サッカースポーツ少年団」の保護者の方々から、沢山のステキな本とおもちゃを寄付していただきました。ありがとうございました。

被災地での長引く避難生活によるストレスや過労が心配です。子どもたちには、絵本やサッカーボールやおもちゃで、楽しい子どもの時間を持ってもらいたいです。子どもたちの元気な姿が、大人たちへの なによりのビタミンになると思います。

ありがたいことに、南アへ送る英語の本や算数セットの寄付も全国から途切れることなく定期的に届いています。
南アの子どもたちへの支援もしっかりやっていきます。
(久我)


2011-4-21  日本

石巻に児童書やサッカーボールが届きました

石巻の佐々木智恵さんから、4月17日に送った本やサッカーボールの小包が無事に届いたとの連絡がありました。 佐々木さんは、早速4月20日に避難している子どもたちに届けに回ってくれました。

石巻では、4月21日が入学式ということもあり、学校の避難所は閉鎖になった所が多いそうです。 避難所にいた人達の中には、人数制限のある次の避難所に移れない人もいらっしゃるとのこと。
また、お家がかろうじて無事だった人たちは、親戚や知人に自宅をプチ避難所のように提供して、3,4家族が身を寄せ合って暮らしているそうです。そのような自宅提供のプチ避難所は、一軒家の他にアパートの空き部屋にもあるそうです。
佐々木さんたちは現在、このように点在する住民助け合いのプチ避難所を支援していて、TAAAからの荷物もすべてそういう所に届けてくれました。 届け先には、明日入学式の一年生が3人いて、子どもたちも親御さんたちも「思いがけない入学祝いだ」と大喜びしてくれたそうです。

また、男の子の間ではサッカーボールが大好評だったとお聞きしました。 瓦礫が撤去されていて、サッカーで遊べるぐらいのスペースはあるそうです。
おもいっきり体を動かして、発散してほしいですね。
サッカーボールは、THAN球プロジェクトさんが「被災地の子どもたちを笑顔にしたい」との思いで、提供してくださりました。
THAN球プロジェクトさん、ありがとうございました!

地域に以前あった託児所は津波で流されてしまいましたが、保育士さんたちが新しく託児所を立ち上げ、現在7人の子どもたちをボランティアで預かっているそうです。 その託児所にもTAAAが送った本や、高田馬場のお母さんたちが送ったおもちゃが届けられました。
「託児所にたくさん絵本を届けたい」と佐々木さん。それに応えて、私たちも絵本・児童書の収集をがんばります!

佐々木さんの話から、日頃の親戚や近所づきあいが濃厚で、地元の人達が肩を寄せ合い協力しあいながら避難生活を様子が伝わってきました。 しかし一方で、長引く避難生活による深刻なストレスから、人間関係のいざこざもある様です。

学校は5月中に始まる予定とのこと。今まで通っていた学校がなくなった子どもたちは、遠くまで歩いて通学するようになります。まだ余震が多いので、親御さんたちはとても心配しているそうです。

(久我)


2011-4-18  日本

石巻に児童書やサッカーボールを送りました

TAAAではこれまで行なってきた“南アの子供たちに教育支援を”という気持ちをそのまま、被災され孤立した地域にいる日本の子供たちの環境の復興に役に立ちたいと、具体的な要望に応えて支援を行なっています。4月17日には石巻・女川・東松島近くで孤立状態にある方々に支援物資を届けている佐々木智恵さん宛に、本やサッカーボールなどを届けました。
段ボールに「ともだち文庫」シールを貼りました。

佐々木智恵さんの周りの状況
●地元の漁村では、もろに津波の大被害にあい、親を亡くした子どもが沢山いる。孤児は近所や親戚に預かってもらったり、避難所にいる。
●本屋さんを含め地元の商店街の復興にはまだほど遠い状態。
●避難所には、生命維持に必要な物資はあるが、子どもの遊び道具がなくて困っている。
●避難所よりも、自宅で孤立して避難している人達の方が物資が届かなくて大変。

佐々木さんの活動について
●地元の友人(同じく被災者)と2人で、石巻、女川、東松島の避難所、孤立した家々を調べ必要な物資を届けている。
●個人的にやっていて活動量に限界があるので、大きな団体からの支援は受けていない。
●必要な本:絵本・児童書・中学生レベルの本は、避難所、孤立した村の家々に届ける。 大量に届いたら、地元の施設などに寄贈できる。
●その他、子どもたちの遊び道具は大歓迎

このような状況を考慮して一日も早く、以下のものが子供たちのところへ届くことを願っています。細い行きにくい道が広がっている石巻・女川・東松島などの孤立した地域まで届けてくださるのは、想像以上に大変なお仕事だと思います。

収集して作業場に置かれていた本の95%は、高野桜さん(高野さんのお嬢さん 高1)がお友達に呼びかけて、家に集めてくださった本です。

4月17日(日)、佐々木さんへ送った段ボール5個の中味は

・幼児~中学生向けの本217冊
・縄跳び紐23本
・サッカーボール4個
・空気入れ1個
・ピアニカ1個
・クーピー・鉛筆など数10本
・裁縫道具1セット
・現金寄付2万円(現地でのガソリン代その他)
・桜さんのお友達が届け先の子供たちへ書いたメッセージカード2枚
・その他(飴、ノートなど)

以上です。
(野田)


2011-4-11  日本

月例作業日


昨日は月例作業日でした。TAAAメンバー、THAN球プロジェクトの森さんと野田さん、大学生の須田さんの合計12名が集まり、朝10時から南アに送る英語の本の梱包作業をしました。

この日は、被災地へ送るための絵本や子どもの本を持参することになっていましたが、合計数十冊の可愛らしい本が集まりました。石巻の避難所に送る予定です。

午後は、今後のTAAAの被災者支援の方向性や活動内容について話し合いました。多様化する被災地のニーズや復興状況を常に確かめながら、これからもTAAAとして出来ることをやっていこうと思います。

(久我)


2011-4-09  日本

ホウレンソウ収穫ボランティアに参加


昨日は市民キャビネット災害支援部会の呼びかけで、ホウレンソウ収穫ボランティアに参加しました。

場所は東武東上線ふじみ野駅から徒歩で20分くらいで 旧大井町の農家。500坪のホウレンソウ畑でした。 参加者は7人。

市民キャビネットの飯野さんが車で回って見つけて、農家の方に相談して 寄付してくださることになったそうです。昨年末から雨が少なく、 順次植えて収穫する予定のホウレンソウの成長が遅れて、 収穫時期に一度に重なってしまって、出荷できなくなった分です。

作業は、刈取るより、刈取った一つひとつのホウレンソウから 小さい枯れた葉など食べられない部分を取り除いたりして、 仕分け、箱詰めしていく作業に時間がかかりました。
刈取るのは農家の方がすごいスピートでやってくださいました。 風がとても強くて、途中から少し離れた作業場に収穫したホウレンソウ を移動させて、作業を続けました。
午後からもう一度刈取りをして、このときは私たちも刈取り作業を しました。

4時過ぎまで作業しましたが、畑の半分もできなかったです。 それでも200箱以上になりました。

行き先は、仙台市宮城野区鉄砲町の「GANBARO↑MIYAGI」です。

ホウレンソウは、少しゆでるだけでおいしく食べられビタミン豊富 なので、できるだけ新鮮なうちに届いて喜んでいただければと 思います。
(津山直子)


2011-4-05  南アフリカ

イジンゴロウェニ教育センターで本の寄贈


先日イジンゴロウェニ教育センターで本や物資の仕分けと寄贈を行いました。
比較的高校用の本が多いことから高校6校と、ヒバディーンのJICAプロジェクト校であるゴベラ小の先生方が来られ、車一杯に本を持って帰られました。
先生方は口々に“すぐに使えるいい本ばかり”と言いながら、他の学校に取られまいとけん制しながら、猛スピードで本を選んでいました。

ゴベラ小は当日唯一の小学校だったので、算数セットや絵本などに大喜びでした。ゴベラは生徒数が1000人を超える、遠隔地としては大きな学校で、JICAの菜園活動も活発に行われています。
校長先生も“どんな教材でもいただければうれしい”と話していたことから、この日引き取りに来てもらえてよかったです。
さすがアフリカ女性、先生は軽々と箱を頭に載せて運んでいました。

先生方や教育センターの関係者から日本の皆さんによろしくお伝えくださいとの言葉をもらいました。
(TAAA南ア事務所 平林)


2011-4-04  南アフリカ

ボヴンガネ小に図書室とバナナの木ができました!


「ブルーの制服」でお馴染みのボヴンガネ小学校は、しっかりと活動を行っています。
校長先生、図書担当の先生の大活躍で、何もないところから立派な図書室が設置され、生徒たちは読書を楽しんだり、勉強をしたり活用しています。
TAAAのカラーパンフを持って行ったところ、とても喜んで“これがだれちゃんで・・・”と大騒ぎでした。

また、数年前に寄贈したバナナの木々が収穫を迎え、生徒たちもおやつに食べているそうです。野菜作りも継続して行われていますが、畑はどちらかといえば“果樹園”のようになってきています。

学校からはTAAAと日本のサポーターの皆さんに本当に感謝しています、とメッセージをもらいました。
(TAAA南ア事務所 平林)


2011-4-03  日本

スリッパ500足を送りました

ホームレス支援全国ネットワーク・被災者支援募金から「避難所では、室内用スリッパが不足して困っている」との情報を受け、3月30日に不織布の使い捨てスリッパ(つり下げ穴付袋入)500足を購入し、引取先の「NPO市川ガンバの会」に宅配で送りました。

体育館や公民館での避難所生活は、裸足や靴下で歩くと、安全・衛生面で問題があるので、スリッパや上履きは必需品です。これからも現地の声を聞きながら、タイムリーな対応をしていきたいと思っています。

引き続き皆様のご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

郵便振替 00100-4-608515「アジア・アフリカと共に歩む会」
通信欄に「震災救援・支援金」と指定して下さい。

(久我)


2011-4-02  日本

「市川ガンバの会」へ支援物資を運びました

今日、野田さん・浅見さん・私の3人がTAAAの作業所にて物資の詰込みを行い、浅見さんと私で「NPO市川ガンバの会」(千葉県市川市)に運びました。この会は、『ホームレス支援ネットワーク被災者支援募金』の関東エリア物資引受先です。 途中、宅配集荷場にて『パレスチナ子供のキャンペーン』の物資引受先(群馬県太田市・蛭間運送)にも物資を送付しました。
また、ガンバの会には久我さんも足を運び、会への挨拶や物資搬入を手伝いました。
ガンバに集められた物資は、来週5台のトラックで被災地に運ばれる予定です。

『ホームレス支援ネットワーク被災者支援募金』への物資は
縄跳び 500本 ・サッカーボール24個・空気入れ4本
文具ノート・鉛筆・鉛筆削り・裁縫セット(1箱)
おもちゃ・ぬいぐるみ・バトミントンなど(1箱)
スリッパ97足・大人用おむつ3パック・絵本数冊

『パレスチナ子供のキャンペーン』へ送った物資は、縄跳び80本でした。

(高野)


2011-4-01  南アフリカ

ダーバンのビーチで祈りの会

ダーバン在住の中地明子さん(TAAA会員)の呼びかけで、28日にダーバンのビーチで日本に向けての祈りの会を持ちました。

平日の夕方ということで、お勤めの人は参加できませんでしたが、人種や年齢を超えた様々なフィールドの人々が集まり、とてもあたたかい会となりました。
みんなで手をつないで亡くなった方たちへの追悼と、被災された方たちが希望を持って生きていかれることをお祈りしました。
(TAAA南ア事務所 平林)


2011-4-01  南アフリカ

イググラマニョニ小から岩手県奥州市のお友達へメッセージ


イググラマニョニ小の生徒たちが、岩手県奥州市の松戸はなちゃんとお友だちに、メッセージと絵を送ってくれました。

松戸はなちゃんは、昨年のワールドカップの際に選手エスコートとして,お父さんと一緒にダーバンに来てくれた女の子ですが、私がバスの中でTAAAの活動をしたところ、今年初めにサッカーボールやシューズ、文房具を「南アのお友だちへ」と送ってくれました。

彼女のお家の状況は確認できていませんが、先週メッセージと写真をエアメールで送りました。メッセージは英語とズールー語で書かれており
英語は、
Sorry for your loss.,
God will help you.
We love you.

ズールー語は、
Ngiyadabuka ngokuneblele ezweni lenuiJapan
Sethemba ukuthi inkosi izonisiza
日本の皆さんにお見舞い申し上げます。
神様のご加護がありますように。

そして、サッカーボールを受け取って大喜びの男子生徒は
Thank you for balls.
We like them.
We are happy.

これからずっとイググラマニョニ小と岩手県のお友だちがつながっていかれたらいいな、と思っています。

(TAAA南ア事務所 平林)


2011-3-28  日本

北浦和駅で募金活動


昨日は、北浦和駅西口・東口で市民キャビネットの募金活動がありましたので、TAAAメンバー4名と私の娘とその友達3人が参加しました。私たちは東口を担当し、2時間の募金活動をお手伝いしました。道行く多くの方が募金して下さいました。

なかには募金をお願いしている私たちに温かい声をかけて下さる方もおり、 あらためて被災された方が一日でも早く元の生活にもどられることを願わずにはいられない一日になりました。

(高野)


2011-3-26  日本

市民キャビネットの研修会とボランティア活動に参加

今日は、市民キャビネット災害支援部会で「現地支援隊参加のための研修会」とボランティア活動に参加しました。そのご報告です。

■市民キャビネットの組織・全般についての話:市民キャビネットとNPO埼玉ネットや自治体との関係の説明がありました。来ていた人は、20数人でしょうか。主として若い男性が多く、若い女性も5分の一位でした。私のように高齢の人も少しいました。これをきっかけに行政や政党や労働組合や企業を取り込んで、かといって民主、自民、公明、どれにも偏らず、救援体制のネットワークをさらにしっかり形作っていきたいと言われていました。

■現地で活動してきた久喜市菖蒲町の救助犬協会の女性の話:日頃から救助犬7匹(うち6匹を連れていく)を家庭で預かっている。11日地震発生直後に救助に向かう申請を行い、12日に出発した。
気仙沼は、汚泥とものすごい量の魚と重油などがべったりとして、そこを行く犬は非常に汚れる。発見できるのは、遺体だけのようです(あまりにむごい話ではっきりとは言われなかった)。犬でなければ見つけられなかった遺体がたくさんあった。
すぐそばを通っても人間は気が付かない。夕方、べたべたに真っ黒になった犬を洗うために持参した数10Lの水は、1週間で無くなった。犬もものすごく疲れたようだった。自分も汚泥と廃材の山の道なき所を歩き、小さなリュックでも、狭いところでは邪魔に感じた。犬が隙間に入ろうとする、そこを一緒に覗きこむのにリュックが阻んだ・・。というよう様ななまなましいお話を聞きました。

孤立して入れないところがまだまだあること。NPOは現地の行政と協力して・・、と言われても、現地の行政(自治体のボランティアセンター)が全く機能していない地域もあるのです、と言われました。岩手の方は、とても救援が遅れていると。外から入っていった人がボランティアセンターを立ち上げなければならない場所もあること。

■今必要なものはお金:お金がないので、孤立した地域にヘリが行けない。トラックが不足しているので、物が運べない。お金で新鮮な野菜を購入して送りたい。レンタトラックも借りたい。お金があれば、もっと出来ることがある。

■現地へ入るときの留意事項:自分のことは自分で。自己完結の準備を。食べ物、水、薬その他。現地のものを使わない覚悟で行くこと。

■物資収集や運搬について:トラックと物資がうまく噛み合わない。物資だけを集めることはできない。役に立つ大量の物資が手に入るときに、いつでもトラックを使わせてくれるという申し出が一番ありがたい。いつでも1台,2台提供できるというの申し出がほしいそうです。

■募金活動:午後は北浦和駅西口で、募金の呼びかけをしました。私も2時間、やりました。募金活動を行なうにも、手続きが複雑で市に申請、その書類が出てから警察に持っていく。許可が出るのに2日はたっぷりかかる。2週間の許可。そのあとは2週間ごとに再手続き。申請した以外のところでは、してはいけないとのこと。

■午後は募金に行くグループとと、現地へ行くチームの二つに分かれました。その他、少数の方は、合同庁舎に残って、まだ来ている物資の仕分けをしていました。

以上
(野田)


2011-3-25  南アフリカ

ハウテン州からプロジェクト報告書が届きました


TAAAが送った三菱の移動図書館車は、1999年よりハウテン州教育省の運行で、ジョハネスバーグ北部を含むハウテン州広範囲で巡回しています。 地元の教師や生徒から「サンシャイン」と呼ばれるこのバスは、ハウテン州の暑い日差しの下で10年以上走り続けています。

2010年度移動図書館車プロジェクト報告

対象地域ハウテン州広域
対象校・生徒数28校(小学校)13、950名
図書室のある学校なし
移動図書館の学校巡回頻度一学期に一回
移動図書館用の蔵書数300,000冊
生徒に人気がある本絵本、小説、補助教材、雑誌、辞書・事典
不足している本補助教材、辞書・事典
教師達の関与非常に協力的
プロジェクトの問題点読書文化・習慣がなかなか育たない
スタッフ不足、車両のコンディション

一年間の進展
2011年4月より新しく6校が加わる。新しい学校は図書サービスの研修を受けた。

(久我)


2011-3-25  日本

寄付金合計16万円を送金しました

TAAAは、3月13日から地震被災地救援のための緊急募金活動を始めました。集まったお金を毎週末に送金することにしていますが、皆様のご協力のお陰で、今週分として、9万円を市民キャビネット災害支援部会、7万円をホームレス支援全国ネットワーク・被災者支援募金、合計16万円を送金することができました。
また、避難所に不足している物資として、アレルギー対応粉ミルクを2缶、衣類を少し届けることができました。ありがとうございました。

市民キャビネット災害支援部会から日々届く現地報告によると、未だに物資不足が深刻な避難所も多く、テレビの報道と温度差を感じます。場所により支援が行き届いている避難所とそうでない所の格差が大きく、物流の毛細血管の詰まりや燃料不足が深刻です。

TAAAが出来ることは微力ではありますが、来週も送金ができるように、募金を呼びかけてまいります。
引き続き、ご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。
(久我)


2011-3-21  日本

Earthquake Appeal

What can we do now?
Call for Donations


TAAA is a non-governmental organization that has been active mainly in international volunteer activities, and our fundamental principle lies in our desire to live together with those who suffer.

In the wake of the massive Tohoku Kanto Earthquake, countries and regions all over the world, including South Africa, have offered their support to Japan. We are having a difficult time to take care of ourselves; however, we believe now is the time when we remember that people live together supporting each other and that we can prove that by taking actions.

What can we do now? One thing, for sure, is collecting emergency relief money for assisting the people suffering from the disaster. TAAA, as a grass-root NGO, has been working hard and persistently for the past 19 years. We assure you that collected money will be used to help people and areas in need of assistance.

Our friends in South Africa have offered us a lot of support and encouragement too.

We appreciate heartily your kind offer of donation.

Postal transfer:
Account No: 00100-4-608515
Account holder:
        Together with Africa and Asia Association
Please indicate “Donation for the earthquake victims” in a corresponding section.

Junko Uebayashi


2011-3-18  日本

地震被災者への緊急募金メッセージ

今、自分に、何が出来るのだろう?

 私たちTAAAは、国際ボランティア活動を主に行っているNGOですが、活動の原点はつらい思いをしている人々と、共に歩もうとする気持ちに他なりません。今回の東北・関東大震災に際して南アフリカを含めて世界の多くの国・地域から力強い支援が表明されました。私たち自身も大変な時です。ですが、こういう時こそ、私たちが支えあって生きている事への思いを深め、確認し、行動できる機会なのではないでしょうか?
 私たちTAAAは自分たちに出来ることの一つが、震災被災者への緊急募金と考えました。

被災地では、生命維持に必要な物資が不足しています。
19年間、地道な活動を続けてきた草の根の市民NGOとして、責任をもって、支援が必要な地域・人々に届けます。

南アフリカの仲間たちも応援し励ましてくれています。
皆様のご協力をお願い申し上げます。

郵便振替 00100-4-608515「アジア・アフリカと共に歩む会」
通信欄に「震災救援・支援金」と指定して下さい。

TAAA副代表 下谷房道


2011-3-17  日本

寄付金合計14万円を送金しました

TAAAは、3月13日から地震被災地救援のための緊急募金活動を始めました。皆様のご協力のお陰で、今日まで14万円が集まり市民キャビネット災害支援部会およびホームレス支援全国ネットワーク・被災者支援募金に7万円ずつ送金いたしました。
また、乳児用のミルク缶、食料その他、避難所に不足している物資を購入し、市民キャビネット災害支援部会に届けてまいりました。
被災地では、生命維持に必要な物資が不足しています。また、物資を運ぶ燃料不足も非常に深刻です。
大変な思いをして避難所にたどり着いた被災者の方々が、救援物資の遅れや不足のために命を落とすことは、絶対にあってはならないことだと思います。それは、自然災害ではなく、人為的災害になります。

TAAAが出来ることは微力ではありますが、来週も送金ができるように、募金を呼びかけてまいります。 南アフリカから沢山のお見舞い・応援メッセージが届き、私たちの背中をグイグイ押してくれています。
引き続き、ご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。
(久我)


2011-3-17  南アフリカ

西ケープ州カエリチャからプロジェクト報告書が届きました


ケープタウン国際空港からケープタウンに向かう途中に、最大規模のタウンシップ、“カエリチャ”があります。カエリチャは、地方や近隣諸国からの移住者も多く、トタン板や粗末な木材でできたシャック(掘っ立て小屋)が所狭しに建ち並んでいます。
風光明媚な観光地であり、欧米諸国のセレブの別荘地としても有名なケープタウンは、実は大海原のように広がる極貧地域と隣あわせです。貧困、犯罪、HIVなどの南ア都市部の典型的な問題をかかえるこのカエリチャで、2006年から移動図書館車(愛称:ピンキー)が活躍しています。
ゾウさんマークの「ピンキー」を運行するのは、西ケープ州教育省図書部門(EDULIS)です。

 2010年度移動図書館車プロジェクト報告

対象地域西ケープ州 カエリチャ
対象校・生徒数6校(小学校) 6620人
図書室のある学校3校 他3校は設置中
移動図書館の学校巡回頻度3週間に一回
移動図書館用の蔵書数11,115冊
生徒に人気がある本絵本、小説、参考書、ポスター、教師用教材
不足している本コサ語の本
教師達の関与非常に協力的、よく本を借りる
プロジェクトの問題点読書文化・習慣がなかなか育たない。 教師たちは図書貸出システムをもっと習得する必要あり

一年間の進展
教師たちが図書サービスのシステムに慣れてきて、借りた本に対して責任をもつようになってきた。
対象校に各自の図書室の設置・充実化を呼びかけている。
生徒達の生活環境
約50%が片親に育てられている。親の職業は、おもに肉体労働者、家政婦。 退学率は非常に低い。

(久我)


2011-3-14  日本

3月13日(日)作業&報告会がありました


地震直後でなにかと落ち着かない中、通常通り、TAAAメンバー、THAN球プロジェクトの森さん、大学生、浦和学院高校の生徒さんら数名が集まり、朝10時から本やサッカーボーやバレーボールの梱包作業をしました。
午後からは、多摩大学「THAN球プロジェクト《の森直之さんから活動報告をしていただきました。森さん、ありがとうございました。

以下、活動報告の内容です。

THANK球プロジェクト
1 成り立ち・活動報告
昨年ワールドカップの最中、多摩大学の丸田夢士さんと森がNHKドキュメンタリーを見て、途上国の子どたちの現状を知ったことがきっかけで始めた。
当初は、靴の寄贈を考えたが、南アの子供たへのボール集めに特化した。
募金活動もして、新しいボールも購入。
ブログなどで広まり、今年、720個以上のサッカーボールが集まった。
NPO法人化への準備を進めている。
これまでの活動に加えてやりたいこと
・南アに日本人の文化を伝えること。
・国内で障害者などの楽しめるサッカーなど。
以上

その日のミーティングでは、TAAAも震災被害地への緊急募金をすることが決まり、その場で30,016円が集まりました。
(下谷 久我 )


2011-3-10  南アフリカ

エルギン学習基金からプロジェクト報告書が届きました


TAAAは、毎年度末に、移動図書館車を寄贈した団体から、移動図書館車プロジェクト報告書を提出してもらっています。

1997年に送ったバスを運行するエルギン学習基金(Elgin Learining Foundation 略名ELF)から報告書が届きましたので簡単にご紹介します。
ELFは、西ケープ州ケープタウンから車で約1時間半のところにある果樹園地域エルギン地区内にあります。
1995年に設立されたこのNGOは、農業、教育、保健、小規模ビジネス支援と幅広く活動しています。

ワインや果実で有名な西ケープ州には、美しい大農園が広がっていますが、その農園内や周辺には、極貧ともいえる農地労働者たち(季節労働者を含む)が住み、その子どもたちが通う貧しい学校が点在しています。閉鎖された農園内での生活は、大人も子どもも情報やあらゆるリソースへのアクセスが乏しいため、社会から隔離された厳しい環境にあります。

南アに送ったバスのほとんどは、南ア調にカラフルにパインティングされますが、ELFの移動図書館車だけは、オリジナルの日本の姿で、南アの果樹園を走りまわっています。

2010年度移動図書館車プロジェクト報告
対象地域西ケープ州 エルギン、グロービュー
対象校・生徒数7校 459人
図書室のある学校1校
移動図書館の学校巡回頻度毎週
移動図書館車用の蔵書数2千~3千冊
生徒に人気がある本絵本、小説
教師達の関与非常に協力的
プロジェクトの問題点資金不足

生徒達の生活環境
50%以上が片親に育てられている。親の職業は、おもに農地労働者、肉体労働者、家政婦。 退学率(小学生)は5%~10%

(久我)


2011-3-10  南アフリカ

タックショップで“雇用促進”政策を考える

先日バスがパンクした近くにタックショップがありましたが、オーナーはラスタ風で、売店もジャマイカのビーチ沿いにありそうな 雰囲気で、実は牽引トラックを待つ間、結構話が盛り上がりました。

このオーナー、ディビッドさんは、自分で計画、準備をしているビジネスについて話し始めました。
今、南ア政府の最も重要な政策として“雇用促 進”を声高に唱えていますが、例えばディビッドさんが地域内で十分にビジネスとなる計画をたてたとして、担保も何もない彼を誰が信用してくれるでしょうか。 彼は地元の議員にも依頼し、中小企業振興を担当するオフィスにも何度も出向いて相談をしたそうです。最終的には、ビジネス自体の資金調達は何とかなりそうなのだけ れども、一番重要な部分である“ビジネスをする場所”でひっかかってしまっているとのこと。この地域は、大企業が所有するサトウキビ畑もしくはエテクウェニ(ダー バン)市の土地で、住んでいる人たちは土地を所有していません。お店のような細々としたビジネスは問題ないのですが、ちょっとした工場や会社を建てることは許可されない のだそうです。

ディビッドさんは、ンドウェドウェが少しずつ開発されてきており、計画しているビジネス(住宅建材、特にトタン板の製造)に大きな需要があることを確信しています。
しかし今でもそれらの建材は、ンドウェドウェでは製造されず、ダーバンやトンガ*トなどの会社から運び込まれている状況で、結局、既存の白 人もしくはインド系の会社が儲かる仕組みになっています。

このように、地元住民が、製造・ビジネスをする場所を確保できない構造問題を解決せずに“雇用促進”など唱えたところで何の進展もありません。先日、ゴーダン財務大臣が予算案を発表した際、技術指導が大切とい う意味で、“人々に魚問屋になるより、魚釣りを学ばせよ”というようなことを言っていました。確かに技術習得は最も重要なポイントです。ただ、これまでビジネスに 関わっていない人々(主に黒人)には、経営をするより単純労働を続けよ、と言っているようにも聞こえます。
ンドウェドウェのサトウキビ畑に隠れたタックショップ のラスタのオーナーが、立派なビジネス計画をたてていることだってあるのです。そ れが成功すれば、近くの若者たちにも雇用の機会が生まれるのです。

私はディビッドさんに何の力にもなってあげられないことがもどかしくてなりませ ん。ただ、“これが南ア”なんてあきらめたくありません。あきらめてはなりませ ん。
私たちの活動は、子供たちがよりよい教育を受けて社会に出ることを応援してい ます。でも、社会に出た途端、夢も希望も砕かれ、才能もやさしい心も失ってしまう 若者がどんどん増えています。

災難があってたまたま出会ったディビッドさんですが、いろいろと考えるきっかけを与えてくれました。
(TAAA南ア事務所 平林より  編集:久我)


2011-3-7  南アフリカ

「きぼう号《またもやタイヤ破裂で修理


ダーバン在住のTAAA会員中地明子さんのご主人アレックスさんのファミリーチャリティーファンドをいただき、国際ボランティア貯金のプロジェクトとコラボする形で、マシザ小にプレハブ図書室を設置しました。今、アレックスさんのお母さん(財団の中心人物)が滞在されていて、ぜひプロジェクトを見たいというリクエストがあったのですが、マシザ小の日にちが合わなかったので、クワノンパンダ小を訪問しました。

帰り道、またしても“バーン!”という大音響とともに左後ろ外側のタイヤが破裂してしまいました。すぐにアルヴィンさんに電話をして助けに来てもらったのですが、今回はどうにもならず、牽引トラックを呼ぶことになりました。炎天下、2時間以上待ってやっとトラックが到着。幸い、目の前にタックショップ(売店)があり、冷たい飲み物を買うことができました。オーナーによると、破裂の音がすごくて、小屋に向かってくるような感じで怖かったと言っていました。
現地で入手できるサイズのタイヤに交換することになりました。リムからすべて交換するので、ちょっと費用がかかりますが、ウグ郡に移る前にコンディションを万全にしておきたいと思っています。。

こちらはまだまだ暑い日が続いています。雨も全く降らないので、学校の苗の生育が心配です。
(TAAA南ア事務所 平林より)


2011-3-2  南アフリカ

ンドウェドウェ:移動図書館車での最後の巡回訪問

ンドウェドウェ地域で、2年間にわたり、移動図書館車「きぼう号」を巡回し、学校図書支援活動をしてきました。この地域での活動は3月末で一旦終了し、4月からは、図書環境が遙かに立ち後れたウグ郡で学校図書支援活動を行います。 現在、ンドウェドウェの学校に最後の巡回訪問をしています。
今日はムチャトゥ小とマンザンショペ小からTAAAのプロジェクトに感謝の言葉をたくさんもらいました。 “TAAAのプロジェクトに参加してから学校が大きく変わった”と言ってもらえるのは本当にうれしいです。 現地でスムーズに活動が進められるのは、ひとえに日本の皆さんが強力なバックアップをしてくださっているからです。 学校からお預かりした感謝の言葉をすぐにTAAA支援者の方々にお伝えしなくては、と思いました。ありがとうございました。

マンザンショペ小ではすっかり“ズールー女性”になってしまいました・・・。
(TAAA南ア事務所 平林より)


2011-2-21  南アフリカ

ドゥドゥドゥ地域での教師対象の学校菜園研修


“地元に適した有機農法”を目指す農業指導者リチャードさん(中央の写真)がいてくれて、活動がより意義のある、興味深いものになっています。 17日にドゥドゥドゥ地域で教師対象の研修会を開催したのですが、楽しみながら、たくさん学ぶことができました。
各学校から少しずつ土を持ってきてもらって、どの土がいいのか、なぜいいのかを検証し、とにかく良い土壌を作ることから、ということを学びました。
研修会を開催したゼンベニ小の土壌が一番やせていたので、生徒に家畜のふんを持ってくるよう呼び掛けることをすすめていました。 左の写真は、苗床作りの実習の様子です。
ランチはリチャードさんのホームメードのパン、スモークチキンに手作りマヨネーズと付け合わせ、ジュースとケーキももちろんリチャードさんの手作りで、先生方もびっくり。
今週は火曜日にヒバディーン、木曜日にプンガシェで研修会を開催します。

先週から最後のンドウェドウェの学校訪問も始まり、“今日は北へ、明日は南へ”という毎日です。 こちらは毎日暑くて暑くて、学校訪問をしているとくらくらっとしてきます。とにかく、水分を十分に取るよう気をつけています。 トラックドライバーのストはいまだに続いており、ガソリンとATMに影響が出てきています。私たちのバスは狙われることはないと思いますが、状況判断をしながら行動したいと思っています。また、先日のバーストでまだスペアータイヤがない状態なのですが、道路のコンディションは悪くなるばかりで、こちらも気をつけながら走っています。

金曜日にウブシェベンフンド小を訪問した際にサッカーボールを4個持って行ったところ、その日は“スポーツデ*”で、授業を早く終えてグランドに向かう準備をしているところでした。ほとんどの生徒が参加するというのにボールはたった1個しかなくて、ちょうどタイミング良くやってきたボールに先生方も生徒たちも大喜びでした。サッカーボールは、とにかく本当に喜ばれています。でもこの状況は、ワールドカップを開催した国とは思えませんよね。
(TAAA南ア事務所 平林より)


2011-2-16  南アフリカ

小学校にサッカーボールを届けました。


南アのクワズールーナタール州ウグ郡における菜園活動も順調に進んでいるし、新しい学校とのつながりもできてきています。何といってもサッカーボールは大変喜ばれています。ムタルメ小学校(左)とクワガサ小学校(中央、右)にボールを届けました。
(TAAA南ア事務所 平林より)



2011-2-11  南アフリカ

最後の図書研修会・サッカーボールと裁縫道具


2月2日は最後の図書研修会でした。 参加校あてと司書教師あてに2枚ずつ証書を作り、研修会皆勤の教師には手帳を贈りました。 写真はアップルズボッシュ小のントゥリ先生と、証書を手渡しているのはファシリテーターのノムサさんです。

3日にはイジンゴロウェニ教育センターに本や教材を取りに周辺の7校から先生方が集まりました。 本はもちろんですが、やはりサッカーボールとお裁縫セットは非常に喜ばれました。 時間を見てそれぞれの学校を訪問する予定です。

ご心配をおかけしましたが、バスのタイヤが何とか4本見つかりました。 いつもメンテナンスを頼んでいるアルヴィンさんはネットワークが広くて、日本から車を輸入して近隣諸国に販売している会社に頼んで探してくれました。新品同様で、同じくらいのサイズのタイヤより安いくらいでした。 明日からの一週間はJICAプロジェクトで学校訪問に行ってきます。

ジョハネスのW杯で開会・閉会式をしたあのスタジアムが、周辺の電線が盗まれて送電できなくなってしまうなんて、どういうこと?って感じです。W杯が終わってすっかり気が抜けてしまったのでしょうか。W杯の“負の遺産”としては、高速料金が上がったり、料金所を増設したり、毎日通過する車は事前登録をして“強制的に”フィーを取るシステムも導入されるようです。これからあらゆるところでつけが回ってきそうです。

(TAAA南ア事務所 平林より)


2011-2-8  日本

サッカーボール774個!


2月6日に多摩大学のグループ・THAN球プロジェクトの森直之さんたちが519個(先日運んで来て下さったのと合わせると774個)のボールを3台の車に積んでもってきて下さいました。今回は横須賀市と三浦市の23のサッカーチームから寄贈を受けたボールです。南アでは、1個のボールもない学校がたくさんあります。これから、作業の日に空気をいったん抜いて、空気入れを付けて、梱包し、今年は8月に、本と一緒に出荷する予定です。THAN球プロジェクトの皆さん、ありがとうございました。

(TAAA事務局 野田より)


2011-1-30  南アフリカ

イジンゴロウェニ教育センター


ご心配をおかけしましたが、荷物は無事イジンゴロウェニ教育センターに搬入されました。 26日に教育省の地域担当マネージャーのシズウェさんが案内してくださいました。 早速箱を開けて仕分けを始め、すでに近くの高校数校が来週本を取りに来る予定になっています。

今回の箱はほとんどがそのまま“Primary”“Secondary”に仕分けできるようレベル分けされていました。ありがとうございました!
また、難しすぎる本やとても古い本などもほとんどなくて、シズウェさんもいい本が多いことにとても喜ばれていました。 すぐに研修に使いたい本を見つけて、“これもらっていい?”と持って行かれました。

というわけで、とても気分よく作業をしてから帰途につきました。 ところが、センターを出て間もなく、ポートシェプストンまでもまだかなり距離がある国道でバスのタイヤが“パ~~ン!!”とものすごい音でパンクしてびっくり!
すでにスペアーを使ってしまっていたので、うしろの2本のうち1本をはずそうとしたのですが、ボルトがきつすぎてはずれず、ここで野宿か・・・とドキドキでした。
幸い、シズウェさんが役所の配車部門に連絡して、タイヤ会社の人を呼んでくれて応急処置をしました。翌日、いつもバスを整備してくれている工場であちこち問い合わせてもらったのですが、やはり南アにはこのサイズの車がほとんど出回っていないことから、既存のタイヤではサイズが微妙に大きかったり小さかったりで合わないのだそうです。
そこで今、最後の手段として、近隣諸国への輸出用に日本から入ってきているバスやトラックを扱っている会社にあたってもらっています。“Don’t worry!”という言葉を信じて待っています。やはり悪路で相当に負担をかけているのですね。

水曜日は最後の図書の研修会で、今、各学校と担当の先生用に終了証書を作成しています。皆勤賞も用意しました。

(TAAA南ア事務局 平林より)


2011-1-21  日本

インターナショナルスクールへ本の引き取り

浅見さんと北爪さんがレンタルトラックを借りて、清泉インターナショナルスクールへ本を引き取りに行きました。トラックいっぱいの教科書や書籍を学校が用意して置いて下さいました。
10数年間に何回も本をいただいています。学校の皆さんも準備や荷積みのお手伝い、ありがとうございました。しかし、作業場へおろすときは二人の仕事です。浅見さん、北爪さん、ご苦労様でした。南アの学校の子供たちに届くのを楽しみに・・。

(TAAA事務局 野田より)


2010-12-9  南アフリカ

マシザ小学校へ本棚設置


マシザ小学校に新しい本棚も届けました。近くの高校には図書室がないようなので、高校生にも使ってもらえるように一部を高校用のコーナーにしようと先生と話をしました。新学期に参考書や小説などを届けることになっています。

(TAAA南ア事務局 平林より)


2010-11-28  南アフリカ

シャラガシェ小のコンテナー図書室


コンテナー図書室を寄贈したシャラガシェ小学校を訪問しました。 シャラガシェ小のコンテナー図書室はこれからもう少し本棚が入るのですが、すでに利用されています。司書教師のデューベ先生は、“生徒が週末や休暇中も図書室を開けてほしいって言うんですよ”とうれしい悲鳴を上げていました。近くの高校には図書室がないため、年明けからは高校生にも利用させる予定ということで、今回高校用の本も寄贈してきました。
“経済学”の本を手にした生徒に“まだちょっと難しいね”というと“うん”と言いながらも、立派な本を手にするのが誇らしい、という表情でした。先生方も大喜びで“クリスマス休暇中に小説を読むぞ~”と張り切っていました。生徒数650名の大きな学校で、できれば地域住民にも図書室を利用させたいというシャラガシェ小には、本当は独立した図書室の建物ができるといいのですが。校長も教育省に話をしているようですが、今後も連絡を取り合いながら、何からのサポートを続けていきたいと思っています。

サッカーに関しては、先日新しい学校を訪問したところ、いまだにビニール袋を何重にも重ねて丸めたものを蹴っていました。 「サッカーボールがいただけたら嬉しい《と先生も話していました。とにかく教材や物品の購入ができない状況が続いています。
もちろん、物が豊富にあることイコールいい環境というわけではないのですが、地域の学校は常識的なレベルの教材すらないので、少なくとも生徒たちが何らかの活動ができるような状態にすることは最優先課題です。
(TAAA南ア事務所 平林より)


2010-11-25  南アフリカ

セントフェイスの男の子


菜園活動の方は順調に進んでいますが、サイトがそれぞれ離れており、道のコンディションも悪く訪問は結構大変です。
昨日はプンガシェのコミュニティーグループを訪問してきました。場所は、ウグ郡のど真ん中にあるセントフェイスという村で、緑の深い、小高い丘の続く美しい場所ですが、生活するのは大変だろうな、という地域です。

今日の1枚はセントフェイスのコミュニティーで出会った男の子です。活動に参加しているおばあちゃんの言うことをよく聞いて、弟(か妹)の面倒をよく見ていました。きりっとした目が印象的で、将来どんな青年になるのだろう、なんて想像してしまいました。

(TAAA南ア事務所 平林より)


2010-11-7  南アフリカ

現地ニュース

社会保障に関連したショッキングな事件がありました。つい2,3日前に年金配布ポイントを狙った強盗がなんとンドウェドウェで起きました。遠隔地は現金支給だし、警備もそれほど厳しくないことを狙って100万ランドくらい奪ったようなのですが、逃走途中に警官と銃撃戦になって、全員射殺されました。いつも学校訪問に通っている付近だったのですが、その日はちょうど反対側の地域に行っていたので、夜ニュースで見てびっくりでした。

あと、先週ショングウェニというダーバンからN3を上がっていった地域のタウンシップで、若いグループが無差別に家に入り込んで夫婦や子供たち6人を虐殺、若い女の子をレイプするという猟奇的な事件がありました。主犯格の男は警察が見つけ出して射殺し、1人は出頭したようなのですが、まだ何人かは逃走中です。彼らはドラッグをやっていて、それが何とARV(HIV陽性者への抗ウィルス剤)を粉末にしたものと洗剤、殺鼠剤を混ぜて、マリファナと共に吸うのだそうです(考えただけでもぞっとしますね。。。これを吸うと完全に人格が変わるそうです)少し前にタウンシップでARVがドラッグとして売買されているという話を聞いていたのですが、こんな使い方をするとは。HIV陽性者も現金が欲しくて配布されたARVを売っているという話にショックを受けました。世の中本当におかしくなってきています。

(TAAA南ア事務所 平林より)


2010-11-7  南アフリカ

ヒバディーンでの菜園活動・教師対象の図書指導


ヒバディーンでとてもいいコミュニティーグループと活動できることになりました。州農業省のサポートですでに何年か活動をしているのですが、先細り状態になってきていたところだったので、お互いにタイミング良く出会えたといえます。今回はリチャードの軽トラックで一緒に訪問したのですが、でこぼこ道だけではなく、小川越えもあるので、私もそろそろ大きい車にしなければ、と思っています。

図書活動の方は、学校訪問の際にドゥドゥ(指導員)に同行してもらって、本の分類や貸出し方法などを学校図書室内で個別指導してもらっています(右の写真)。今年度の本棚と本の寄贈も進んでおり、来年3月の終了までに、40校すべてに学校図書室を設置して、各校で図書活動がきちんと行えるようになることを見届けたいと思っています。

(TAAA南ア事務所 平林より)


▲ トップへ